混合ダブルス、東京五輪に採用!

吉村・石川ペアの世界卓球金メダル獲得が記憶に新しい混合ダブルスが、2020年東京オリンピックの種目として新しく採用されることが決まりました。

現在のところ団体戦のみ出場する3番手の選手のみが混合ダブルスに出られる方向性とのこと。

つまりリオ五輪の日本代表であれば、

水谷(シングルス・団体)
丹羽(シングルス・団体)
吉村(団体のみ) ← 混合ダブルス

石川(シングルス・団体)
福原(シングルス・団体)
伊藤(団体のみ) ← 混合ダブルス

ということになる。
石川・吉村ペアが強いからといって、そのようには組めないということ。

なぜそのような制約を設けるのでしょうか?

オリンピックの肥大化

背景にはオリンピックの肥大化。
参加選手人数をあまり多くしたくないというIOC(国際オリンピック委員会)の意向でしょう。

96年のアトランタオリンピックぐらいまでは種目・選手数は増えれば増えるほどいい!という感じで、どんどんと大会の規模が大きくなる一方で、それが開催国の負担につながっているという批判が根強かったわけです。このペースで肥大化が勧めば開催費も飛躍的に増大し、もはや開催国に立候補できる国は一部に限られてしまうのではないかという懸念が強かった。

だから種目や参加人数を減らしていこうという流れになっているわけです。

色々と疑問も

しかし、これだと団体戦に出場できない国はいったいどうするのだろうという疑問が湧いてきます。中国日本ドイツのような国は当然シングルスも団体も出場できるわけですが、ベラルーシのように強い個人(サムソノフ)がいても団体に出られない国はあります。どうするんでしょうか。

もし団体戦に出ていない国は自由に混合ペアを組めるとすると、それはそれで団体戦出場国とハンデがついてしまうし。うーむ。

あと国際ペアはやっぱり無理なんですかね。

右と左のペアが組めない

言うまでも無く卓球のダブルスは右と左で組んだ方が圧倒的に有利です。私のような愛好家レベルでも左のペアとだとやりやすいですし勝ちやすいですが、トップレベルになると右右では無理ゲーみたいなところがあります。

団体戦の3番手同士で組むとなると右右でやらざるをえないペアが増えるでしょう。

卓球のメダル数は少なすぎる

ちょっと話逸れますが。
男女シングルス、男女団体の4種目に新たに混合ダブルスが加わって5種目となった卓球競技。
でもこれ少なすぎませんかね…。

参考までに。
ボート 14
セーリング 10
自転車 18
フェンシング 10
カヌー 16

これらと比べても競技人口が桁外れに多いはずの卓球が5というのはちょっと厳しすぎるのではないでしょうか。
男女ダブルスも採用して欲しいなあと。

中国には勝ちやすくなるか?

しかし悪いことばかりではありません。どうしても混合ペアというのは軽視されがちで、中国なんかは全くやる気がありません。事実世界卓球でも全然本気出してないペアリングを組んでました。

ところがオリンピックのメダルとなると中国は当然本気出してくるでしょう。もしリオの時にベストペアを組むなら右の馬龍に左の丁寧だったでしょう。やばいですね笑。まず勝てないです。大島森薗ペアですらどうなのか…

でも団体戦3番手同士となると、このようなえげつないペアは組めませんから他国も勝ちやすくなるかもしれません!これは朗報だ!

ちなみにリオの時の3番手はこの2人。

許昕(左)
劉詩文(右)

なんだ、結局無理ゲーじゃん…。

中国の3番手が右右で日本が右左になってくれるのを祈るしかないですかね。そう考えると団体3番手同士の強制ペアってのは中国以外の国に金メダルの可能性が高くなるいい方法なのかもしれません。