ガラっと変わってしまった2017年の日本代表の序列

2017年も終わりを迎えようとしています。
今年は日本代表の序列がガラッと変わってしまった1年になりました。

男子

2017年1月時点の序列はこんな感じ。

水谷

丹羽


吉村兄
大島、松平健太
張本

水谷が圧倒的なエースで、丹羽がそれに続き、ちょっと差が開いて吉村兄らが追う感じ。
張本はまだまだ子供枠で「2020年にエースとして間に合うかな?」という位置づけだったように思う。

それが1年で一変してしまった。

水谷
張本
丹羽


大島、松平健太
森園、吉田雅己、上田、吉村兄弟

張本が6月の世界選手権で水谷4-1を破るという衝撃的な展開。

それ以降の張本の快進撃は凄まじい。

森園4-0(6月中国オープン)
サムソノフ4-3(6月 中国オープン)
丹羽4-0(6月 中国オープン)
吉村兄4-2(8月 チェコオープン)
ボル4-2(8月 チェコオープン)

リオのオリンピック代表の3人を全く寄せ付けていない。
ボルやサムソノフといった格上も破っちゃう始末。

もはや2020年のエース候補から、「現エース」と呼んでも差し支えのないレベル。
若いって凄い。

今年度の全日本選手権で水谷を破るようなことがあれば、名実ともに日本のエースと呼んでいいでしょう。

来年の世界選手権の団体戦の主力3人を今選ぶなら、水谷張本丹羽。
これに大島や松平健太が入るかなという感じ。
吉村兄はちょっと結果が出ていなくて心配。

女子

張本ほどとは言えませんが、平野が席巻した1年でした。

2017年初頭の序列はこんな感じ。

石川


伊藤

平野


佐藤 橋本 早田 加藤 浜本

石川がダントツ。
だいぶ差が開いて伊藤が続き、平野が追うという感じ。

平野 石川

伊藤

早田
加藤

佐藤 橋本


今はこんな感じかな。
平野は全日本で石川を破り、アジア選手権で丁寧ら3選手を破って優勝するなど、ガツンと躍進しちゃいました。
メディアでの取り上げられ方も完全にエースですね。


今団体3人を選ぶなら間違いなく平野 石川 伊藤。
そこに続く4番手を争うのが早田と加藤。
2020年の代表争いはこの5人を軸に、カットマンコンビの佐藤橋本が食い込むかどうかでしょう。
大穴として中1の木原美悠。
愛ちゃんは無いかな。


ってことでたった1年では急激に序列が変わってしまった卓球男女日本代表。
水谷、石川の圧倒的エース時代は終わりを告げて、若い世代が食い込んでくる面白い状況になりました。

とは言え、中国との差はまだまだ歴然としています。
平野がアジア選手権で優勝したことで大騒ぎしたのも今や昔。
その後は中国相手には全く勝てていません。

特に中国女子は孫穎莎、王曼昱という若い2人が出てきました。
いずれも平野伊藤と同世代なのに、丁寧・朱雨玲・陳夢・劉詩文と互角に渡り合ってます。

ぶっちゃけ女子は今後も中国には勝てない時代が続くだろうなあ…という感じ。
まだ男子の方がチャンスあります。

まとまりのない文章になっちゃいましたが、メモがてら書いてみました。

中国オープン、まさかの中国選手全員棄権へ

world-tt.com

中国の劉国梁総監督が就任わずか三ヶ月で退任し、中国卓球協会の名ばかりの名誉職的なポジションに異動させられるというニュースが飛び込んできました。これを受けて、なんと中国選手は現在行われている中国オープンをボイコットするようです。

総監督に就任する前は長らく男子チームの監督を務めていた劉国梁だけに選手からの信頼は厚く、中国卓球協会への抗議を意味を込めたボイコットなのでしょう。なかなか強烈な事態です。

先日の世界選手権の開催中に女子監督の孔令輝が更迭されたりと、ここ最近激動の展開を見せている中国卓球会。その原因はどうも中国の国家スポーツを管理する「国家体育総局」と呼ばれる機関にあるようです。

国家体育総局は中華人民共和国国務院(日本風だと内閣に相当)の直属の機関。この国家体育総局のトップに新しく就任した苟仲文局長がトップダウン式にスポーツ界を変えようとしているそうで、卓球に限らず他のスポーツでも混乱が続いている模様。苟仲文はもちろん共産党の御偉いさんで、2022年の北京オリンピック委員会会長も務めている中国スポーツ界の重鎮。

いわば「中国共産党の御偉いさん vs 卓球トップ選手」といった構図になっちゃってるわけで。今回ボイコットした選手に対して国際大会やワールドオープンへの参加を国家体育総局が禁じるというペナルティを課す恐れもあります。ちょっと選手のことが心配です。

追記

world-tt.com

懸念した通りめんどくさいことになってきたようです。
ここで記事が言及している国家体育総局のコメントの原文はこちら。
http://www.sport.gov.cn/n10503/c811983/content.html

張継科の引退がいよいよ現実のものとなりつつある今、試合前にボイコットした馬龍、樊振東、許シンの中国トップ3は今後どうなってしまうのか。

オリンピックは去年終わり次の世界選手権もかなり先の2018年5月という、まさに現在は中国卓球会からすれば谷間のような時期だけに、思い切った処分が下される可能性はあります。


「ヴェガイントロ」は入門者のバックには硬すぎる?

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スピン系テンションラバーとして日本では絶大なる信頼感とポジションを獲得したヴェガ(Vega)。

そんなヴェガブランドから2017年3月に入門者向けラバー「ヴェガイントロ(Intro)」が出ました。

バックには硬い?

硬度はドイツ硬度47.5度。
これ、初心者には硬くないですかね?

フォアだったら何とかなりそうですが、バックにはちょっと硬すぎる気がするんですよ。せめて42.5度かなあと。
試しに2.0mmを貼って、バックで初心者特有の「自信無さげに振る」感じをイメージして使ってみると、ポトポトと落としちゃうんですよね。

これを本当の初心者が使うと、落とすのが怖いからラケットを寝かせられずに、いつまでも面を立てて押すような打ち方しかしないんじゃないかという懸念があります。

重い?

スワットにいくつかのヴェガシリーズ(同じ2.0mm)を貼ってみたところ重量は以下のようになりました。

イントロ 47g(47.5度)
ヨーロDF 42g(37.5度)
アジアDF 44g(42.5度)

ちょっと重いかなあ。まあ1.8mmだともっと差が縮まるから重さは大丈夫なのかな。

フォアにはいいけどバックにはあんまり勧めたくない

ツッツキやブロックはいい感じだと思いますが、しっかり振るバックハンドを覚える最初の一枚にはちょっと硬い気がしてなりません。
フォアにヴェガイントロ、バックにはマークV(あるいはマークV・AD)あたりが無難だと思いました。

混合ダブルス、東京五輪に採用!

吉村・石川ペアの世界卓球金メダル獲得が記憶に新しい混合ダブルスが、2020年東京オリンピックの種目として新しく採用されることが決まりました。

現在のところ団体戦のみ出場する3番手の選手のみが混合ダブルスに出られる方向性とのこと。

つまりリオ五輪の日本代表であれば、

水谷(シングルス・団体)
丹羽(シングルス・団体)
吉村(団体のみ) ← 混合ダブルス

石川(シングルス・団体)
福原(シングルス・団体)
伊藤(団体のみ) ← 混合ダブルス

ということになる。
石川・吉村ペアが強いからといって、そのようには組めないということ。

なぜそのような制約を設けるのでしょうか?

オリンピックの肥大化

背景にはオリンピックの肥大化。
参加選手人数をあまり多くしたくないというIOC(国際オリンピック委員会)の意向でしょう。

96年のアトランタオリンピックぐらいまでは種目・選手数は増えれば増えるほどいい!という感じで、どんどんと大会の規模が大きくなる一方で、それが開催国の負担につながっているという批判が根強かったわけです。このペースで肥大化が勧めば開催費も飛躍的に増大し、もはや開催国に立候補できる国は一部に限られてしまうのではないかという懸念が強かった。

だから種目や参加人数を減らしていこうという流れになっているわけです。

色々と疑問も

しかし、これだと団体戦に出場できない国はいったいどうするのだろうという疑問が湧いてきます。中国日本ドイツのような国は当然シングルスも団体も出場できるわけですが、ベラルーシのように強い個人(サムソノフ)がいても団体に出られない国はあります。どうするんでしょうか。

もし団体戦に出ていない国は自由に混合ペアを組めるとすると、それはそれで団体戦出場国とハンデがついてしまうし。うーむ。

あと国際ペアはやっぱり無理なんですかね。

右と左のペアが組めない

言うまでも無く卓球のダブルスは右と左で組んだ方が圧倒的に有利です。私のような愛好家レベルでも左のペアとだとやりやすいですし勝ちやすいですが、トップレベルになると右右では無理ゲーみたいなところがあります。

団体戦の3番手同士で組むとなると右右でやらざるをえないペアが増えるでしょう。

卓球のメダル数は少なすぎる

ちょっと話逸れますが。
男女シングルス、男女団体の4種目に新たに混合ダブルスが加わって5種目となった卓球競技。
でもこれ少なすぎませんかね…。

参考までに。
ボート 14
セーリング 10
自転車 18
フェンシング 10
カヌー 16

これらと比べても競技人口が桁外れに多いはずの卓球が5というのはちょっと厳しすぎるのではないでしょうか。
男女ダブルスも採用して欲しいなあと。

中国には勝ちやすくなるか?

しかし悪いことばかりではありません。どうしても混合ペアというのは軽視されがちで、中国なんかは全くやる気がありません。事実世界卓球でも全然本気出してないペアリングを組んでました。

ところがオリンピックのメダルとなると中国は当然本気出してくるでしょう。もしリオの時にベストペアを組むなら右の馬龍に左の丁寧だったでしょう。やばいですね笑。まず勝てないです。大島森薗ペアですらどうなのか…

でも団体戦3番手同士となると、このようなえげつないペアは組めませんから他国も勝ちやすくなるかもしれません!これは朗報だ!

ちなみにリオの時の3番手はこの2人。

許昕(左)
劉詩文(右)

なんだ、結局無理ゲーじゃん…。

中国の3番手が右右で日本が右左になってくれるのを祈るしかないですかね。そう考えると団体3番手同士の強制ペアってのは中国以外の国に金メダルの可能性が高くなるいい方法なのかもしれません。

セレロウッド(CeleroWood)とFORTIUS FT ver.D

気になるラケットが2つ。

Stiga セレロウッド(CeleroWood)

Celero Wood Table tennis blade - STIGA Table Tennis

  • インフィニティVPSを大人しくしたような感じ
  • オルエボからのステップアップに良さそう

こんな感じの声がささやかれるStiga期待の5枚合板新作ラケット。
ダイヤモンドタッチ加工が施されているので、恐らくオルエボよりはだいぶインフィニティに近い気がする。

Stigaのスペックはこんな感じ。

CONTROL: 74
SPEED: 95

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中央左側の赤丸がセレロウッドの位置。
こうやってみるとオルエボよりも少し固くした程度で、弾みはインフィニティやクリッパーよりちょっと落ちる程度なんですね。

続々・展示会はスティガへ | 卓球王国BLOG | 台隅をつつけ! | ゆう

  • インフィニティをもう少し大人しくしたブレード
  • インフィニティは5枚合板なのに硬くて弾きすぎてしまう。セレロウッドは少々寛容になっています。しかし、インフィニティ的攻撃時の弾み、飛距離、ボールの重さを維持。
  • (板厚は) 5.5mm
  • 数字ではローズのほうが弾みますが、セレロのほうが板厚が少々あるので、ミートは弾みます

とのこと。

これは期待!薄いぞ!

クリッパーは厚すぎて表みたいに弾く人とか上級のドライブマンににはいいかもしれないけど中級レベルのドライブマンにはちょっと辛い。セレロウッドはそういう層にどんぴしゃっぽくて良さそう。見た目も落ち着いてて好き。RTRとかちょっとねえ…。

ちなみに7月からは長らくStiga製品を扱っていた代理店のユニバーではなくてStigaが直接日本市場を管理するらしいです。多分このタイミングでセレロウッドも発売なのかな。

価格予想ですが、インフィニティVPS(12,000円)よりちょっと安い程度でしょう。10000円を下回る事は無さそう。

FORTIUS FT ver.D

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products.mizuno.jp

ミズノの看板ラケットFORTIUS FTに新ラケット登場。
16,200円と、そこそこ安くて高性能な木材ラケットっていうFORTIUS FTのイメージをぶっ壊してきました。

ってことで表面の板の色が違うのは染色だそう。
7枚+2枚素材とのことなのでFTの構成のどこかに素材を入れただけなのかな?

徐々にFORTIUS FTラインナップも増えてきましたが、オリジナルぐらい評価を受けているラケットが出てこないですね。一時期はスワットのような存在になるのかなと思ったんですが…。スワットはオリジナルは相変わらずバカ売れで、他の派生ラインナップもそれなりに売れてるんですがね。

2017世界選手権男子シングルス日本代表について

www.ittf.com

ITTFのサイトに2017年世界選手権男子シングルスの出場5枠について歯に衣を着せない毒舌な意見が載っていたので紹介。とは言え私の英語力は中学生レベルなのでしっかり読み切れていない箇所もあるのでご了承ください。

日本男子シングルス出場5選手は以下の通り。

水谷
丹羽
松平健太
村松
張本

まず水谷、丹羽については全く文句なしの選出と述べた上で、松平と大島祐哉(世界選手権出場枠を決める大会の1位と2位だった)のどちらかでも正しい選択肢だが、松平は調子の悪い時は世界ランク150位以内の選手の誰に負けても不思議では無いが、調子のいい時はトップ5の選手にも自分のプレーを押し付ける強みがあるので、松平健太は正しい選択だっただろうと述べている。

そして、村松と張本については選出に疑義を唱える論調だ。

まず村松は2016年末の世界ランクで自動的に選ばれているが、これは早すぎたと述べている。2017年に入ってからの村松の戦績を見ればそれは一目瞭然だと。さらに中国選手相手にゲームを取れる可能性が全くないじゃないかと厳しい言葉を投げかけている。

張本については「若さ」を重視して選んだ日本協会にクエスチョンマークを投げかけている。2020年東京オリンピックを意識して若い選手を選んだのだろうが、17歳の選手を日本が本当に代表に選ぶのだろうか?という感じ。

で、最後に吉村真晴が選出されてないぞと。村松・張本よりも吉村を選ぶべきだったという感じで記事を締めくくっている。以上です。

初心者向け卓球ラケットは何がいいのか

この記事ではこれから卓球を始めようとする初心者向けに「ラケット」の選び方を解説しています。

基本的に部活でこれから卓球を始める中学生をイメージして書いています。
大人の初心者さんでも同じことが当てはまるので参考にしてください。

最初に選び方の鉄則を解説して、その後でオススメのラケットを3本紹介しています。

もし選び方に興味がないのなら「スワット(グリップはFL・フレア)」を買ってください。

実売価格は4000円を切るほど安いのに、初心者から中級者まで使える超人気ラケットです。
初心者向けとしてはライバルが存在しないほどに1強となっちゃいました。

目次


今年も4月が来ました。
オリンピックの影響で卓球部に入部する新入生も増えるんでしょうか?

卓球は道具の影響が極めて大きいスポーツ。
初心者向けのラケット選びに失敗すると何年もそれが尾を引くとも限りません。

親御さんは慎重に選んであげてほしいです。

初心者ラケット選びの鉄則

まずはラケットの基礎知識を。

ラケットは「木の部分」と「ゴムの部分」がありますよね。
温泉卓球などで使われるおもちゃのラケットは木とゴムが最初から一緒になって売られています。

しかし競技向け、つまり部活などで使われるものは木とゴムは別々に買わなければいけません。

卓球界ではラケットとラバーと呼びます。

ラケット…木のこと
ラバー…ゴムのこと

この記事ではラケット選びのことしか書いていません。
ラバーはまた別の機会に書こうと思います。

鉄則1:定価4000円以下の安物は買わない

ラケットは消耗品ではないため、中学3年間ずっと使えます。
だからあんまりお金をケチらずに、それなりのものを買って欲しいですね。

定価5000円以上出せばトップ選手でも使える素晴らしいラケットがゾロゾロあります。
逆に3000円台ではあまりにも弾まなかったり、変な打球感のラケットが多くて、練習の妨げになるでしょう。
5000円と3000円のラケットの価格差は2000円ですが、中学3年間ずっと使うと考えると微々たる差です。

しっかりした品質のラケットを買ってください。
この記事の最後に初心者向けラケットでオススメのものをいくつか紹介してます。
いずれも実売5000円台以下で買えるものばかりです。

逆に、ラバー(赤と黒のゴム)は消耗品なので、3ヶ月〜6ヶ月で定期的に張り替える必要があります。
あんまり高いのを使うと親御さんの財布に直撃しちゃいます。

鉄則2:弾みすぎるのは買わない

弾みすぎるラケットを買うと、初心者はボールが飛びすぎて台に入りません。
身体を使ってボールを飛ばして台に収める技術を習得するためにも、弾みすぎるラケットは避けてください。

また、弾みすぎるラケットは硬いものが多く、回転をかける感覚を養いにくいです。
柔らかいラケットほどボールをぐっとラケットで掴んでくれるのでそのぶん回転をかけられる時間が長くなるんですね。

手打ちではなく身体を使った打ち方を覚える。
しっかり回転をかける打ち方を覚える。
この2つは初心者の初期設定としては非常に重要。
弾みすぎるラケットを最初から使わない方がいいです。

鉄則3:ペンではなくシェークにする

これはペン愛好家の人のは怒られるかもしれませんね…

でもね、今の卓球はシェーク全盛なんですよ。
ペンで6年間やった人が大人になって卓球再開してシェークに転向する人だっているぐらいなんですよ。

なぜシェークがいいのかを書くとペンの人から反発されそうですが、
・バックの技術が多彩
・シェーク人口が多くて周囲に参考になるプレイヤーが多い
・単純に打ち方や道具がかっこいい
まあ諸々です。

中学の部活では「他校のペン対策」をするために部内にもペン要員を置こうとしますが、お子さんが運動神経があるならばシェークにした方が無難です。

鉄則4:グリップはフレア

ラケットのグリップ部分の形状は代表的なものだとフレア(FL)とストレート(ST)の2つがあります。

現在の主流は断然フレア。

手の小さな中学生でも握りやすい形状です。
圧倒的にフレア率が高いので、人のラケットを借りるときもスムーズに対応できます。
ストレートの良さも色々とあるんですが、ここはフレアにしておきましょう。

重すぎるラケットは買わない

ラケットは木材で作られているのでどうしても重量の個体差があります。
中学生が使うなら重すぎるラケットはNG。
男子でも90gは超えない方が無難ですね。

重すぎるラケットはしっかり振れなくなりますし、手首などを痛める原因にもなりやすいです。
力が入りすぎて技術習得の妨げにもなります。
重量は85g前後が無難です。

女子はもう少し軽くてもいいけれど、あまり軽すぎると弊害が出るので難しいところ。
できれば卓球ショップに行って重量を計りながら、店員さんと相談して決めてほしいですね。

初心者ラケットで個人的に特にお勧めしたい3本はこれ!

・スワット(TSP)
・コルベル(バタフライ)
・オールラウンドエボリューション(STIGA)

個人的にはこの3つをお勧めします。
最初の1本目としては過不足無いです。

特に、迷ったら1本目に「スワット」ってのはもう鉄則になりつつあります。

スワット(TSP) 5200円(実売4000円〜4500円ぐらい)

スワットは卓球雑誌・卓球王国が発表しているラケット売上げランキングで、何年も1位を独占しているモンスターラケット。
ここ3年間で1位を逃したのはたったの1回だけ。
そのぐらい圧倒的に売れてます。

売れる理由は、初心者でも使えるのに、世界選手権出場選手も使っているという万能性でしょう。
弾み&しなりのバランスが現在使われているプラスチックボールにマッチしていると思いますね。
癖が無くて誰でも扱いやすいです。

重量も軽いものが多いので、非力な中1女子でも問題なく振れますね。
重心もグリップ寄りなので細かい技術を覚えやすく、切り返しやすく、実重量より軽く感じる。

そして、何といっても安い!ここ重要!


値上げする前は定価4800円でした。
値上げして5200円になってしまいましたが、一般的なショップだと2割引きされるので税込みでも4492円と安いですね。
amazonなら3800円ぐらいで売られています。

迷ったらこれをとりあえず買っとけば間違い無しの、初心者にとってのスーパーラケット。
間違いなく中学1年生の使用率はダントツNo.1のラケットです。

もしグリップを握ってみてちょっと太いと感じるようだったら、2019年からはグリップが少し細くなった「スワット スリム」も売られています。男子は普通のスワットで問題ありませんが、小柄な女子はスリムの方でもいいかもしれません。



コルベル(バタフライ) 5500円

バタフライ(Butterfly) 卓球 ラケット コルベルFL  30271
バタフライ(Butterfly)
売り上げランキング: 39,527

何十年にも渡って受け継がれてきた定番のラケット。
しっかりとした打球感で正統派両ハンドドライブ型に育って欲しい男の子には是非。

現在のモデルは裏にピンクのホログラムが入ってて中学生受けもしそうです。
高騰化を続けるラケット界にあって5500円を貫き通す異例のラケットです。

欠点としては中学生にはちょっと重い。
買う前にかならず重量を確認して、90gオーバーは避けるようにしましょう。

スワットの人気でちょっと影が薄くなってしまった感じはありますが、人と違うのがいい!という男子にはうってつけ。

オールラウンドエボリューション(STIGA) 6900円

今をときめく平野美宇が長らく使っていたオールラウンドエボリューション。
通称オルエボ。
ちなみに去年引退した平野早矢香さんも使っていました。

こちらもコルベルと並んで王道の5枚合板として初心者から上級者にまで愛された一枚。
しかし価格改定でちょっぴりお高くなってしまいました。

欠点としては海外メーカーのラケットなのでグリップが若干太めってところ。
普通のフレアグリップは中学生には少し太いかもしれません。

その場合はスリムフレアという細いグリップもあるので店頭にあれば実際に握ってみてください。

その他の初心者向けおすすめラケット

とりあえず3つ紹介しましたが、これ以外にも初心者に適したラケットはたくさんあります。

  • ラティカ(ニッタク) 6500円

上で紹介したコルベルと似ている木材構成のラケット。

  • スウェーデンエキストラ(ヤサカ) 6300円
  • スウェーデンクラシック(ヤサカ) 5800円

エキストラの方がちょっと弾みます。
長く使うならエキストラかな。

  • スワット5PW(TSP)

スワットを弾まなくしたラケット。
グリップもちょっと細い。

手が小さい小学生の初心者にはいいかもしれません。
男子は普通のスワットをおすすめしますが、女子ならこっちでもいいかも。
ただ、うまくなるにつれて弾みが物足りなくなる可能性はあります。

  • メイスパフォーマンス(バタフライ) 5700円

軽い個体が多く中学生の女子に人気があるイメージ。


この記事に書かれたラケットであれば、基本的に初心者が持て余すことはありません。
弾み過ぎたり硬すぎたりで、これから卓球を始める人の技術向上を妨げるような変なラケットは1本もありません。
価格的にも4000〜5000円台で購入できます。

以上、参考になれば幸いです。

pingpong.hatenadiary.jp