中国男子は2020東京オリンピックにどの3人を送り込んでくるのか

リオオリンピックは馬龍、チャンジーカ、許昕(団体のみ)の3人で団体金、シングルス金銀を独占した中国男子。

イマイチ世代交代がうまくいっていないように感じますが、東京オリンピックにはどの3人を送りこんでくるのでしょうか。

当確はファンジェンドンだけ

すでに当確が出ているのはファンジェンドンです。

1年近く世界ランク1位をキープしている21歳で、名実ともに中国のエースの座に君臨しています。馬龍の存在があるために絶対的なエースとはまだ言えませんが、このレベルの選手がまだ21歳ってところに絶望を覚えます。あと何年日本の前に立ちはだかるんですか…

逆に言えばファンジェンドン以外はまだ確定していない。残りの2人を考えるのは結構楽しい。

候補をあげてみる

馬龍(右)
許昕(左)
林高遠(左)

梁靖崑
劉丁碩

ここまでが世界ランク50位以内。そのなかでも馬龍、許昕、林高遠の3人(とファンジェンドン)が現中国男子の1軍と言っていいでしょう。

梁靖崑、劉丁碩の若手2人はまだ1.5軍といった感じの扱い。将来を見据えて大会には出しているものの、2020には間に合わないと判断しているようです。


つまり馬龍、許昕、林高遠のうちから2人を選ぶってことになる。うわー、難しい。

馬龍の現在地

馬龍は2017の世界選手権決勝でファンジェンドンをフルゲームで破り、2018年前半までは世界大会に結構出ていました。ところが2018後半からは怪我?もあってほとんど出なくなりました。最後にワールドツアーに出たのは2018年8月のブルガリアオープンで、ピッチフォードに敗れています(ダブルスは優勝)。

現在は世界ランク12位まで落ちてしまいました。

この馬龍が東京に出るのかどうか。これが焦点になるものと思われます。2012ロンドンは団体のみ、2016リオはエースとして団体金、個人金。3大会連続で東京にも出てくるのでしょうか。

馬龍も30歳ですからねえ…。完全に全盛期は過ぎてしまっている年齢です。

許昕

リオでは団体のみの出場だった、世界最強ペンこと許昕さん。

もうすぐ30歳を迎えるわけですが、ワールドツアーにはガンガン出ており現在は世界ランク2位。まだまだ老けこむつもりはないぜと言わんばかりです。このご時世、30歳近い人がペンドラでここまでやれるのは凄い。

林高遠

23歳のサウスポー。中国選手には珍しく、なんかナイーブな人。ワールドカップ2017ではボルに最終ゲーム10-4でリードしながらまさかの逆転負け。林高遠はこういうのが多い。

2017世界卓球でも4回戦で許昕に最終ゲーム10-5からの逆転負け。
www.youtube.com

すごく言い方は悪いけれど「林高遠だったら日本人でも勝てそう」みたいなイメージがあるのが正直なところ。

まあ去年2018年だけの成績だと日本男子ビッグ3には1敗しかしてないけど。
1-1張本
2-0水谷
1-0丹羽

ただ吉村弟に敗れるなど、ちょっと今までの中国トップに比べるとひ弱な感じはしちゃう。ネットで「人間を超越している」とか「人間辞めてる」とまで言われるファンジェンドン・馬龍に比べちゃうとねえ。

多分そのへんの勝負弱さは中国卓球のお偉らいさんも同じことを思っているようなので、代表選考には悪影響がありそう。

ダブルスのことを考えると許昕&林高遠の左コンビは無さそう…つまり馬龍が来る

ファンジェンドンが右、かつエース2点起用だとすると、残りの2人はダブルスのことを考えて右左で組むことが予想される。ってことは許昕&林高遠の左コンビが2人とも選ばれることは無いってことなんですよねえ。

つまり1人は右を選ばなければいけないとすると…やっぱり馬龍か。馬龍なのか。またしても馬龍が団体メンバーで日本の前に立ちふさがるのか。

1.5軍扱い次世代組の梁靖崑、劉丁碩はどちらも右だけど、2020に間に合う気配がしないんだよなあ…。中国はとにかくオリンピック選考はガチで来るっていうか、将来性とかあんまり考えない。絶対的な安定感を持つその時点の3人を選んでくる傾向にある。ファンジェンドンですらリオは選ばれなかったぐらいで。卓球王国あたりでは「馬龍、ファンジェンドンは当確」みたいに書かれてたもんなあ。

馬龍の怪我が治って、また調子を戻してきたら団体のみのメンバーで選ぶんじゃないだろうか。

残り1枠は林高遠と予想

林高遠が東京オリンピックまでの1年半で精神的にも成長して、中国卓球のお偉いさんを納得させるだけの選手に成長すれば、許昕をかわして代表枠に入るでしょう。

まとめ:ファンジェンドン、林高遠、馬龍の3人が代表

人間を辞めているファンジェンドンと馬龍の2人に、唯一人間っぽい林高遠を加えた3人が2020東京オリンピックの中国男子代表ではないでしょうか。

迎え撃つ我らが日本には、残念ながらまだ人間を辞めたレベルはいません。
張本がこの調子で成長して、2020年8月には人間を超越した選手になっていることを祈りましょう。