中国オープン、まさかの中国選手全員棄権へ

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中国の劉国梁総監督が就任わずか三ヶ月で退任し、中国卓球協会の名ばかりの名誉職的なポジションに異動させられるというニュースが飛び込んできました。これを受けて、なんと中国選手は現在行われている中国オープンをボイコットするようです。

総監督に就任する前は長らく男子チームの監督を務めていた劉国梁だけに選手からの信頼は厚く、中国卓球協会への抗議を意味を込めたボイコットなのでしょう。なかなか強烈な事態です。

先日の世界選手権の開催中に女子監督の孔令輝が更迭されたりと、ここ最近激動の展開を見せている中国卓球会。その原因はどうも中国の国家スポーツを管理する「国家体育総局」と呼ばれる機関にあるようです。

国家体育総局は中華人民共和国国務院(日本風だと内閣に相当)の直属の機関。この国家体育総局のトップに新しく就任した苟仲文局長がトップダウン式にスポーツ界を変えようとしているそうで、卓球に限らず他のスポーツでも混乱が続いている模様。苟仲文はもちろん共産党の御偉いさんで、2022年の北京オリンピック委員会会長も務めている中国スポーツ界の重鎮。

いわば「中国共産党の御偉いさん vs 卓球トップ選手」といった構図になっちゃってるわけで。今回ボイコットした選手に対して国際大会やワールドオープンへの参加を国家体育総局が禁じるというペナルティを課す恐れもあります。ちょっと選手のことが心配です。

追記

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懸念した通りめんどくさいことになってきたようです。
ここで記事が言及している国家体育総局のコメントの原文はこちら。
http://www.sport.gov.cn/n10503/c811983/content.html

張継科の引退がいよいよ現実のものとなりつつある今、試合前にボイコットした馬龍、樊振東、許シンの中国トップ3は今後どうなってしまうのか。

オリンピックは去年終わり次の世界選手権もかなり先の2018年5月という、まさに現在は中国卓球会からすれば谷間のような時期だけに、思い切った処分が下される可能性はあります。