東京オリンピックの選考基準を確認

いよいよ東京オリンピックの前年、2019年がスタート。この1年の戦い次第で、どんな選手にも東京オリンピックの代表を勝ち取るチャンスがあります。

2018年以前の結果はノーカウント!2019年の国際試合の結果のみで代表が決まる

2020年1月に発表される世界ランクの上位2人が、シングルス及び団体戦に出場します。残りの1人はもう少し後に3番手の選手が推薦される模様。

現在の世界ランクは、直近1年間の国際大会のうちもっとも成績の良かった8大会のポイントのみを採用するシステムなので、2019年より前、つまり2018年12月31日までの成績はほとんど関係ありません。
※例外として2018年の世界卓球団体戦のみ成績に入る。これは後で解説。

つまり2019年1月現在、世界ランクが100位の選手でも、オリンピック代表を勝ち取るチャンスは十分に可能性はあるってことなんですよ。これは面白い。

ポイント加算は国際試合のみ

国内の全日本卓球やTリーグの試合は全く世界ランクに関係ありません。

  • 世界卓球
  • ワールドカップ
  • アジアカップなど地域別の大会
  • ワールドツアー

このような国際試合のみがポイント加算の対象です。格の高い大会ほどポイントが高くなっています。

世界卓球のみは2年間有効

世界卓球は団体戦と個人戦が交互に開催されるために、特例として2年間(次の大会まで)有効となります。例えば2018年4月の世界卓球団体戦のポイントは、次の2020年の団体戦まで有効となります。そのため2020年1月発表の世界ランク時点では有効となっちゃうわけです。

この2018年4月の世界卓球の団体戦のポイントが、もしかしたら代表選出に大きく影響してくる可能性があります。次で詳しく解説します。

2018年4月の世界卓球団体戦の日本選手のポイント

スウェーデンのハムルスタッドで開催された世界卓球団体戦で、日本男子は準々決勝で敗退、女子は準優勝でした。この時のポイントは代表選考レースに影響があるので、それぞれの選手を確認しておきましょう。

世界卓球団体戦は、試合に出場して1勝するごとに250ポイントが加算される模様。つまりたくさん試合に出て勝っている選手はポイントが増えるし、試合に負けたり出ていない選手はポイントが少なくなる仕組みです。

女子

伊藤…2000
石川…1750
平野…1500
早田…250
長崎…0

チーム勝ち頭の伊藤が2000ポイント。激しく国内2位争いをしている平野の1500ポイントに対して500ポイントの差をすでにつけてしまっています。

これが代表2枠にどう影響するか。ちなみに2019年1月の最新ポイントで伊藤は平野に対して800ポイント差をつけてリードしています。

男子

水谷…1500
張本…1250
丹羽…750
マツケン…500
大島…250

ここもBIG3である水谷、張本、丹羽がポイントを稼いでいます。

2019年のグランドファイナルで全てが決まる

2019年を締めくくる大会といえばグランドファイナル。去年は張本が優勝しました。この大会をもって2019年の卓球の国際大会は全て終了し、翌2020年の世界ランクが決まります。

今年のグランドファイナルは非常に熱い戦いになりそうです。グランドファイナルに出る資格を持っていない選手は、ほぼ2020年への道は断たれていることでしょう。

まとめ:下克上は起こりにくい

原則として2019年の試合結果のみで世界ランクが決まるとはいえ、2018世界卓球団体戦のポイントのみは初期で加算されるというわけです。女子は芝田、早田、加藤、佐藤などが虎視眈々と代表を狙っていますが、BIG3にはすでに1500ポイント以上の差がついてしまっているのは辛いところ。丹羽が750点に留まっている男子の方が、下克上の可能性は残っていそうです。

どの選手にもチャンスがあるとはいえ、2018年4月の世界卓球団体戦でポイントを稼いだ選手が有利になっている感じは否めません。下克上は簡単には起こりそうにないです。

シングルス2枠の可能性があるのは男女ともにBIG3に限られているのではないでしょうか。

男子→水谷、張本、丹羽
女子→石川、伊藤、平野

もしこれ以外の選手が代表入りするとしたら、3番手に滑りこむしかなさそうです。