東京五輪への道 5月時点(女子)
前半戦の山場、世界卓球2019も終わりました。
シングルスでは全員メダル無しに終わったため、そこまで大きなポイントを加算した選手はいませんでしたね。
現在のポイントを確認してみましょう。
1.平野 5470
2.石川 4795
3.伊藤 4025
4.加藤 3800
5.早田 3750
🏓卓球セルビアオープン後 東京五輪選考レース ()前回順位
— 村山俊幸 (@tmurayama10) May 6, 2019
1位平野美宇、2位石川佳純、3位伊藤美誠、4位加藤美優、5位早田ひな↑(6)、6位佐藤瞳↓(5)#早田ひな #セルビアオープン #優勝😀 pic.twitter.com/xoSKKGr5K5
(この方の作っている表がすごくわかりやすい)
2018年の世界卓球団体戦のポイントが大幅に加算されている3強(平野、石川、平野)は依然として3位以内をキープ。
その3人に食い込むのが加藤と早田です。
大会に出まくる早田の戦略は正解
早田は年初からほぼすべての大会に出ています。開催時期が被って出られなかった大会を除けばすべて出場し、そのうちポルトガル、オマーン、セルビアと3大会は優勝。いずれもワールドツアーの下のチャレンジプラスおよびチャレンジという格の低い大会なので獲得ポイントは控えめです。
とはいえ、チャレンジプラスの優勝ポイントは1100なんですよね。これを他の大きな大会に出場した選手の獲得ポイントを比較してみます。
・カタールOP(プラチナ)
伊藤 1125
平野、加藤 900
石川 675
・アジアカップ
石川 1170
平野 855
・世界卓球
平野、加藤 1500
石川 1200
伊藤 900
太字はチャレンジプラスの優勝ポイント1100とほぼ同等、赤字は大幅に上回っているものです。
獲得ポイントが大きい大会だからといって、チャレンジプラスの優勝ポイントよりもガッツリ稼げいるわけではないことがわかります。世界卓球でも結局石川は1200なのでチャレンジプラスとほぼ同等、中国勢と早めに当たってしまった伊藤にいたっては900ですからチャレンジの優勝程度のポイントしか得られませんでした。
中国勢が出まくっているワールドツアーやワールドツアープラチナで上位に進出するのは大変
今年は中国勢が大量にワールドツアーに参戦しています。どうも去年からそういう傾向にあるみたいで、劉国梁が総監督に就任したのが原因のようです。ツアーやプラチナで1100ポイント以上を稼ぐのがいかに大変か。早田以外の選手も身にしみて感じていることでしょう。
大会の格 | 優勝ポイント | レベル |
ワールドツアープラチナ | 2250 | 世界トップは全員出場で超厳しい |
ワールドツアー | 1800 | 五輪前年の今年はプラチナと同じぐらい厳しい |
チャレンジプラス | 1100 | トップ選手はあまり出場せずに狙いめか |
チャレンジ | 850 | 中堅クラスも出場しないので優勝しやすい |
ワールドツアープラチナやワールドツアーで上位に進出するよりも、チャレンジプラスで優勝する方が手堅くポイントが獲得できる感じがします。
年明けから皆勤賞ペースで大会に出まくっている早田。大会の格にこだわらず出まくった戦略は、吉と出る気がします。今後はおそらく平野・加藤あたりもチャレンジプラスにガンガン出場するでしょう。石川も出てくる気がする。
チャレンジプラスが日本選手の貴重なポイント獲得の場になり、五輪選考レースに大きな影響を与えるような気配が漂ってきました。
それにしても現在のトップ5から3人しか出られないオリンピック出場枠って狭すぎる。全員出させてあげたい。辛い。