初心者向け卓球ラケットは何がいいのか

この記事ではこれから卓球を始めようとする初心者向けに「ラケット」の選び方を解説しています。

基本的に部活でこれから卓球を始める中学生をイメージして書いています。
大人の初心者さんでも同じことが当てはまるので参考にしてください。

最初に選び方の鉄則を解説して、その後でオススメのラケットを3本紹介しています。

もし選び方に興味がないのなら「スワット(グリップはFL・フレア)」を買ってください。

実売価格は4000円を切るほど安いのに、初心者から中級者まで使える超人気ラケットです。
初心者向けとしてはライバルが存在しないほどに1強となっちゃいました。

目次


今年も4月が来ました。
オリンピックの影響で卓球部に入部する新入生も増えるんでしょうか?

卓球は道具の影響が極めて大きいスポーツ。
初心者向けのラケット選びに失敗すると何年もそれが尾を引くとも限りません。

親御さんは慎重に選んであげてほしいです。

初心者ラケット選びの鉄則

まずはラケットの基礎知識を。

ラケットは「木の部分」と「ゴムの部分」がありますよね。
温泉卓球などで使われるおもちゃのラケットは木とゴムが最初から一緒になって売られています。

しかし競技向け、つまり部活などで使われるものは木とゴムは別々に買わなければいけません。

卓球界ではラケットとラバーと呼びます。

ラケット…木のこと
ラバー…ゴムのこと

この記事ではラケット選びのことしか書いていません。
ラバーはまた別の機会に書こうと思います。

鉄則1:定価4000円以下の安物は買わない

ラケットは消耗品ではないため、中学3年間ずっと使えます。
だからあんまりお金をケチらずに、それなりのものを買って欲しいですね。

定価5000円以上出せばトップ選手でも使える素晴らしいラケットがゾロゾロあります。
逆に3000円台ではあまりにも弾まなかったり、変な打球感のラケットが多くて、練習の妨げになるでしょう。
5000円と3000円のラケットの価格差は2000円ですが、中学3年間ずっと使うと考えると微々たる差です。

しっかりした品質のラケットを買ってください。
この記事の最後に初心者向けラケットでオススメのものをいくつか紹介してます。
いずれも実売5000円台以下で買えるものばかりです。

逆に、ラバー(赤と黒のゴム)は消耗品なので、3ヶ月〜6ヶ月で定期的に張り替える必要があります。
あんまり高いのを使うと親御さんの財布に直撃しちゃいます。

鉄則2:弾みすぎるのは買わない

弾みすぎるラケットを買うと、初心者はボールが飛びすぎて台に入りません。
身体を使ってボールを飛ばして台に収める技術を習得するためにも、弾みすぎるラケットは避けてください。

また、弾みすぎるラケットは硬いものが多く、回転をかける感覚を養いにくいです。
柔らかいラケットほどボールをぐっとラケットで掴んでくれるのでそのぶん回転をかけられる時間が長くなるんですね。

手打ちではなく身体を使った打ち方を覚える。
しっかり回転をかける打ち方を覚える。
この2つは初心者の初期設定としては非常に重要。
弾みすぎるラケットを最初から使わない方がいいです。

鉄則3:ペンではなくシェークにする

これはペン愛好家の人のは怒られるかもしれませんね…

でもね、今の卓球はシェーク全盛なんですよ。
ペンで6年間やった人が大人になって卓球再開してシェークに転向する人だっているぐらいなんですよ。

なぜシェークがいいのかを書くとペンの人から反発されそうですが、
・バックの技術が多彩
・シェーク人口が多くて周囲に参考になるプレイヤーが多い
・単純に打ち方や道具がかっこいい
まあ諸々です。

中学の部活では「他校のペン対策」をするために部内にもペン要員を置こうとしますが、お子さんが運動神経があるならばシェークにした方が無難です。

鉄則4:グリップはフレア

ラケットのグリップ部分の形状は代表的なものだとフレア(FL)とストレート(ST)の2つがあります。

現在の主流は断然フレア。

手の小さな中学生でも握りやすい形状です。
圧倒的にフレア率が高いので、人のラケットを借りるときもスムーズに対応できます。
ストレートの良さも色々とあるんですが、ここはフレアにしておきましょう。

重すぎるラケットは買わない

ラケットは木材で作られているのでどうしても重量の個体差があります。
中学生が使うなら重すぎるラケットはNG。
男子でも90gは超えない方が無難ですね。

重すぎるラケットはしっかり振れなくなりますし、手首などを痛める原因にもなりやすいです。
力が入りすぎて技術習得の妨げにもなります。
重量は85g前後が無難です。

女子はもう少し軽くてもいいけれど、あまり軽すぎると弊害が出るので難しいところ。
できれば卓球ショップに行って重量を計りながら、店員さんと相談して決めてほしいですね。

初心者ラケットで個人的に特にお勧めしたい3本はこれ!

・スワット(TSP)
・コルベル(バタフライ)
・オールラウンドエボリューション(STIGA)

個人的にはこの3つをお勧めします。
最初の1本目としては過不足無いです。

特に、迷ったら1本目に「スワット」ってのはもう鉄則になりつつあります。

スワット(TSP) 5200円(実売4000円〜4500円ぐらい)

スワットは卓球雑誌・卓球王国が発表しているラケット売上げランキングで、何年も1位を独占しているモンスターラケット。
ここ3年間で1位を逃したのはたったの1回だけ。
そのぐらい圧倒的に売れてます。

売れる理由は、初心者でも使えるのに、世界選手権出場選手も使っているという万能性でしょう。
弾み&しなりのバランスが現在使われているプラスチックボールにマッチしていると思いますね。
癖が無くて誰でも扱いやすいです。

重量も軽いものが多いので、非力な中1女子でも問題なく振れますね。
重心もグリップ寄りなので細かい技術を覚えやすく、切り返しやすく、実重量より軽く感じる。

そして、何といっても安い!ここ重要!


値上げする前は定価4800円でした。
値上げして5200円になってしまいましたが、一般的なショップだと2割引きされるので税込みでも4492円と安いですね。
amazonなら3800円ぐらいで売られています。

迷ったらこれをとりあえず買っとけば間違い無しの、初心者にとってのスーパーラケット。
間違いなく中学1年生の使用率はダントツNo.1のラケットです。

もしグリップを握ってみてちょっと太いと感じるようだったら、2019年からはグリップが少し細くなった「スワット スリム」も売られています。男子は普通のスワットで問題ありませんが、小柄な女子はスリムの方でもいいかもしれません。



コルベル(バタフライ) 5500円

バタフライ(Butterfly) 卓球 ラケット コルベルFL  30271
バタフライ(Butterfly)
売り上げランキング: 39,527

何十年にも渡って受け継がれてきた定番のラケット。
しっかりとした打球感で正統派両ハンドドライブ型に育って欲しい男の子には是非。

現在のモデルは裏にピンクのホログラムが入ってて中学生受けもしそうです。
高騰化を続けるラケット界にあって5500円を貫き通す異例のラケットです。

欠点としては中学生にはちょっと重い。
買う前にかならず重量を確認して、90gオーバーは避けるようにしましょう。

スワットの人気でちょっと影が薄くなってしまった感じはありますが、人と違うのがいい!という男子にはうってつけ。

オールラウンドエボリューション(STIGA) 6900円

今をときめく平野美宇が長らく使っていたオールラウンドエボリューション。
通称オルエボ。
ちなみに去年引退した平野早矢香さんも使っていました。

こちらもコルベルと並んで王道の5枚合板として初心者から上級者にまで愛された一枚。
しかし価格改定でちょっぴりお高くなってしまいました。

欠点としては海外メーカーのラケットなのでグリップが若干太めってところ。
普通のフレアグリップは中学生には少し太いかもしれません。

その場合はスリムフレアという細いグリップもあるので店頭にあれば実際に握ってみてください。

その他の初心者向けおすすめラケット

とりあえず3つ紹介しましたが、これ以外にも初心者に適したラケットはたくさんあります。

  • ラティカ(ニッタク) 6500円

上で紹介したコルベルと似ている木材構成のラケット。

  • スウェーデンエキストラ(ヤサカ) 6300円
  • スウェーデンクラシック(ヤサカ) 5800円

エキストラの方がちょっと弾みます。
長く使うならエキストラかな。

  • スワット5PW(TSP)

スワットを弾まなくしたラケット。
グリップもちょっと細い。

手が小さい小学生の初心者にはいいかもしれません。
男子は普通のスワットをおすすめしますが、女子ならこっちでもいいかも。
ただ、うまくなるにつれて弾みが物足りなくなる可能性はあります。

  • メイスパフォーマンス(バタフライ) 5700円

軽い個体が多く中学生の女子に人気があるイメージ。


この記事に書かれたラケットであれば、基本的に初心者が持て余すことはありません。
弾み過ぎたり硬すぎたりで、これから卓球を始める人の技術向上を妨げるような変なラケットは1本もありません。
価格的にも4000〜5000円台で購入できます。

以上、参考になれば幸いです。

pingpong.hatenadiary.jp