オリンピックと世界卓球がダントツ!卓球の国際大会の格付けとは

よく「日本人が中国選手に勝った!」と騒がれるけど、どの大会で勝ったのかをちゃんと把握しないと、どれだけ凄いことなのかを見誤ると思います。

ってことでオリンピックを100として、国際大会の個人的な格付け・序列を書いてみます。

100 オリンピック
75 世界卓球選手権
15 ワールドカップ、グランドファイナル
3 ワールドツアー(プラチナ大会)、アジア卓球選手権、アジア競技大会卓球競技
2 ワールドツアー

S~Dで格付けするなら

S オリンピック
A 世界卓球選手権
B なし
C ワールドカップ、グランドファイナル
D アジア卓球選手権、アジア競技大会卓球競技、ワールドツアー(プラチナ大会)、ワールドツアー

Bはありません。そのぐらい世界卓球とワールドカップの差が開きすぎている。

卓球における「ガチ大会」は2つのみ

卓球で中国が本気を出す大会は、たったの2つだけです。オリンピックと世界卓球。

この2つ以外の大会は、別に負けてもいいかなーって感じのモチベーション。ここを見誤ると、たまに日本選手が中国に勝って「やばい!日本はもう中国に並びつつある!」って感じになっちゃう。

オリンピック(格S)

4年に1度のオリンピック。個人戦団体戦が行なわれます。1988年ソウル大会から正式競技になった比較的歴史が浅い大会ではありますが、4年に1度開催という重みもあって、世界選手権よりも格は上でしょう。

オリンピックは個人戦は1カ国2人しか出られないため、代表争いも熾烈です。ぶっちゃけ世界卓球を除いた大会は「オリンピックに出るための世界ランクを上げる大会」という捉え方すらもされています。

世界卓球選手権(格A)

2016年団体戦、2017年個人戦、2018年団体戦・・・と1年おきに個人戦団体戦が入れ替わり開催される世界卓球選手権。歴史は古く1926年から開催されています。

年配の人によっては歴史の古さからオリンピックより上に位置づけることもあるかもしれませんが、まあ今はオリンピックの方が上でしょう。個人戦団体戦ともに出場できる人数はオリンピックより多めなので、国内選考レースはちょっと緩めです。

オリンピックと世界卓球は中国のメンツにかけて負けられない大会

オリンピックと世界卓球で中国が負けることは許されません。負けたら選手、監督、チーム関係者に相当なバッシングが集まるでしょう。共産系国家の宿命。だから絶対に絶対に何があっても絶対に負けられないというモチベーションで、この2大会には臨んできます。

特に男女シングルスと団体戦。これだけは落とせない。
逆にダブルス系はそこまで気合が入ってない気はします。混合ダブルスは「他国に華を持たせてやるか」と言わんばかりで、中国純正ペアは出さないし、男子ダブルスも馬龍+ボルみたいなペアを出してきます。

それ以外の大会

ワールドカップ(格C)

1980年から開催。個人戦は毎年、団体戦は2年に1回。

オリンピック、世界卓球と並んで「世界3大卓球大会」と言うメディアもありますが、格は正直めちゃくちゃ落ちます。ちなみに自分は今年のワールドカップシングルス優勝が誰だったか瞬時に思い出せません。そのぐらい、地味で影は薄い。

中国も軽視しています。たとえば2016年個人戦の女子は中国選手が1人も出ませんでした。オリンピックや世界卓球では考えられないことです。ちなみにその大会で優勝したのが平野美宇。スポーツ紙やテレビは盛んに優勝を報道しましたけど、卓球ファンからすると「中国がいなかった」という時点で、快挙ではないと見ています。

まあそれだけ軽視しておきながら、優勝者はほとんど中国で占められるってのがね・・・。強すぎ。

グランドファイナル(格C)

ワールドツアーの総決算、グランドファイナル。ちょうどこの記事を書いている今開催中。格はワールドカップとたいして変わらないか、もう少し落ちるかな。この大会も中国選手がごっそり出ないこともあります。

アジア卓球選手権、アジア競技大会卓球競技、ワールドツアー(格D)

これらの大会で中国選手に勝っても、まあ中国側からしたら「たまには負けるしな」ぐらいのものです。たいして焦っていない。次は対策してきっちり勝つかーぐらいの受け止め方。さすがに中国トップを3タテで優勝されたりすると焦るっぽいけど。

まとめ

中国が本気を出し、メンツ的に絶対に負けられない!と臨むのはオリンピックと世界卓球のみ。この2大会こそが「本番」であり、それ以外の大会は「本番前の調整試合」ぐらいのもの。そういう風に卓球の国際大会を見るといいのではないでしょうか。