世界卓球に出られなくてもオリンピックへの道が断たれるわけじゃない

激闘が繰り広げられた昨日の世界卓球最終選考会。
早田ひなに限らず大島、芝田あたりの虎視眈々と代表入りを狙っていた選手はみんな落胆したでしょう。

「世界選手権に出ないとポイントも稼げないし、五輪もすごく遠くなるので、今の時点ではすごい厳しいかなというのはあるけど、その分、ワールドツアーでしっかり勝ち上がって、どんどん中国人選手に勝ってポイントを稼いでいくしかない」と、腹をくくっていた。
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ところで、世界卓球に出場できないと、東京オリンピックがどれぐらい遠のいてしまうのでしょうか?
世界卓球で得られる獲得ポイントを見てみると、そんなに代表入りには影響を与えないんじゃないかとも思ってしまいます。

各大会のポイント

世界卓球のポイント

 優勝 3000
 準優勝 2550
ベスト4  1950
ベスト8 1500
ベスト16  1200
ベスト32 900
ベスト64  600
ベスト128  450

ワールドツアー・プラチナのポイント

優勝  2250
準優勝 1800
ベスト4 1465
ベスト8 1125
ベスト16 1080
ベスト32 900

ワールドツアーのポイント

優勝  1800
準優勝 1440
ベスト4 1170
ベスト8 900
ベスト16 720
ベスト32 540

世界卓球で上位に進出するのは難しい

世界卓球のポイントは年間13大会開かれるワールドツアー&プラチナよりも、確かに高いです。でも劇的な差があるかというと微妙なんですよね。

で、ここがかんじんなところなんですが、世界卓球で日本人が上位に進出するのは超難しいです。

優勝、準優勝はまず無理。ベスト4で快挙。そういうレベルなんですよ。
今年なら伊藤がもしかしたら決勝までっていう期待はありますが。

まあとにかくですね、ギリギリ世界卓球の5番目の枠を狙って代表入りする選手は、たいていの場合はベスト64〜32までで負けてしまいます。

前回の日本代表

前回の個人戦2017年の結果を見てみましょう。

男子

張本、丹羽 ベスト8 →1500ポイント
村松 ベスト32 → 900
水谷 ベスト64 → 600
マツケン ベスト128 → 450

女子

平野ベスト4 → 1950ポイント
石川 ベスト8 →1500
伊藤、加藤 ベスト16 →  1200
佐藤 ベスト32 → 900

ベスト32でも900ポイント、ベスト16ですら1200ポイントなんですよ。こないだ早田ひなが勝ったチャレンジプラスっていう大会は優勝で1100ポイントですから。ベスト16とあんまり変わらない。

そう考えると、世界卓球に出られなかったからといってそこまで悲観的になる必要はないのかなと。

世界ランクの算出は年間上位8つの大会のポイントが採用されるわけで、出れば出るほどポイントが上積みされるわけではありません。せっかく世界卓球に出られても、ベスト32あたりで負けちゃえばたったの900ポイント。この程度ならツアーですぐに挽回できます。

早田も大島も芝田も、まだまだ下を向くのは早い。
ワールドツアーでコツコツ稼げば、これからいくらでも挽回できるはず。