みうみまの性格やプレースタイルを比較(平野美宇&伊藤美誠)

昨日のトップ12で久々に実現したみうみま対決。2018年の全日本卓球以来でしょうか。


やっぱりこの2人の対戦は面白いですね。ストレートであっさり伊藤美誠が勝つかと思われましたが、そこからのフルゲーム。最近ちょっと調子が悪い平野美宇ですが、これをきっかけにまた盛り返して欲しいところ。

日本卓球史上最高のライバル関係であろう「みうみま」について、ちょっとまとめてみました。この2人結構正反対なところがあるんですよね。

性格

平野美宇…不思議系、天真爛漫、ぽわーん
伊藤美誠…きびきび型、よくしゃべる、ベテランっぽい

試合中、プライベート、マスコミ対応とそれぞれの場面で微妙に性格が異なるので比較が難しいですね。仲がいいみうみまですが、性格は対照的です。

伊藤美誠

世界を代表する卓球選手とはいえ、みうみまはどちらも10代の女の子。自分から見ればどちらも「よくしゃべるなあ」ってイメージなんですが、どちらかといえば伊藤美誠の方がしゃべりは得意です。理路整然とメディア対応しているイメージですね。頭の回転が早い。質問に的確に答えてくれて、取材記者からの評判は高いそうです。

年上の福原愛や石川佳純からも、全然子供扱いされないタイプ。15歳で迎えた世界卓球・リオオリンピックは愛ちゃんらと対等な立場で臨んだ感じがあります。大人。

試合中は「ふてぶてしさ」すら感じる表情を見せてくれます。ほんとに中高生か?中身30歳のベテランなんじゃないか?と思っちゃうぐらい。確か愛ちゃんも似たようなこと言ってました。目つきがね、子供っぽくないんですよ。子供特有のオドオドした目つきや、あるいは逆にただ無駄に鋭いだけの目つきじゃない。色々と達観したベテランの目つきなんですよ。怖い。

12歳ごろの大会の映像を見てると思うのが、子供なのに大人に対して物怖じしてない。卓球やってる女子って、試合中でも周りに過剰にペコペコする風潮があるじゃないですか。観客席、コーチ、主審、副審、対戦相手に対してそれぞれ角度を代えてお辞儀する、アレです。伊藤はああいうのに全然興味がない。12歳なのに負けたら不機嫌そうに「うぃーっす」って感じで20代の選手と握手してて凄い。性格が太い。おじさんっぽい。

あと、試合中に悪く言うとムラがある。試合中に集中力がなくなる時がある。見ててあからさまにわかる。その反面、集中してる時は中国トップ3がタジタジになるほど、ボールが入る入る。No.1丁寧が「なんやこの子供…」みたな目で伊藤をなかば呆れ気味に半笑いで眺めちゃってる時あります。自分は「美誠ゾーン」と呼んでますが、ハマった時の集中力は本当に凄いです。

なんか一部では「伊藤美誠の性格は悪い」とか言われてるらしいですが、馬鹿馬鹿しいですね。試合中のふてぶてしさは、アスリートとしてはむしろ素質でしょう。相手に失礼なことをしたり、挑発したりするのはいけませんし、伊藤は絶対そういうことはやりません。むしろ周囲への気遣い力では、地頭の良さもあってピカイチじゃないですか。

平野美宇

平野美宇は年齢通りだなという感じ。不思議なコメントをよく発して、メディア記者が首を傾げたり和やかなムードになったりと、ほんわか天真爛漫系なイメージです。

もちろん世界トップクラスのアスリートですから、そのへんの10代の子なんて比べものにならないぐらいしっかりしてるんでしょうが、あくまで伊藤美誠と比較したらということですね。っていうか伊藤美誠がおかしいんですよ。ほんと中身は30歳なんじゃないか。

平野美宇の性格はお母さんの影響が大きいのかな?太陽のような包容力のある感じがするお母さんから育てられたので、今の天真爛漫な感じになった気がします。

幼少期の練習の仕方

平野美宇…非スパルタ
伊藤美誠…スパルタ

みうみまでわりと対照的です。

伊藤美誠のスパルタっぷりは有名です。自宅リビングの卓球台でお母さんと深夜2時まで練習していたのは語りぐさでしょう。愛ちゃんなどと同じ系譜ですかね。

平野美宇も小さい頃から練習はしていましたが、スパルタとは無縁。練習したかったらやりなさいという自主性に任せた感じです。卓球だけじゃなくて勉強など他のこともしっかりやりなさいね、という張本くん系の育てられ方です。まあ張本と違って平野美宇は勉強ができそうな感じは全くしませんが…。


プレースタイル

平野美宇…イケイケドンドン、前陣ドライブ型
伊藤美誠…多彩なテクニック、頭を使う、前陣異質型

みうみまで対照的なプレースタイル。卓球やったことない人はあんまり区別がつかないかもしれないけど、結構違います。

伊藤美誠

伊藤美誠は現代卓球においては、主流からちょっと外れた独特のスタイルです。ラケットに表ラバーというものを貼っていて、これは相手からすると「やりづらい」「返しづらい」というもの。そのぶん扱いが難しいので自分もミスしやすくなる諸刃の剣といった感じの道具です。

難しい道具を完璧に使いこなすだけでなく、発想力が豊かなのでトリッキーなプレーや驚くようなプレーをよく見せます。美誠パンチはその代表例。どう考えてもそこはドライブだろうというところで、ミートという打ち方をするので相手も「え?」という感じで対応できない。

伊藤本人の地頭の良さに、戦術を重視するコーチの影響もあり、戦術理解度も10代レベルでは世界ダントツトップじゃないでしょうか。卓球って考えないと、長い目で見た時に成績は安定しないんですよね。石川佳純や伊藤美誠が常に上位に安定してるのは、しっかり考えているからでしょう。

平野美宇

平野美宇は一言でいえば「イケイケドンドン」。とにかくボールを前の方でガンガン打っていくタイプで、悪く言うとあんまり深く考えていない。中学生の頃は安定志向タイプで、どんなボールもしっかり台に入れていく感じだったんですが、高1の時にスタイルチェンジして今のイケイケドンドン型に。丁寧ら中国3人をたてつづけに破った衝撃で、世界がさらに超高速卓球になるきっかけを作ったとも言われています。

平野美宇の今の課題は、もうちょい考えるということ。日本女子の馬場監督も「ただ来たボールを早く打ち返すだけではもう勝てない」と言っていました。それをベースにしながら、もっと戦術理解度を高めてプラスαをするのが今後の課題でしょうか。ただあんまり頭を使う人ではないので、しばらくは苦戦するかもしれません。

ラケット・ラバー(道具)

平野美宇…ラケット:ビスカリア ラバー:テナジー系
伊藤美誠…ラケット:アコースティックインナーカーボン ラバー:フォアはファスタークG-1、バックはモリストSP(表)

ここは卓球用具マニアじゃないとよくわからないかも。

平野美宇の道具は現代卓球王道中の王道です。ボールの素材が変化して以前より弾まなくなったので、最近になってラケットにカーボンという素材を入れてより弾みを求めました。ラバーはテナジーという日本が世界に誇る革新的なラバー。国内ドライブ型選手の大半がチョイスする道具です。まあとにかく王道中の王道で、女子といより男子っぽいチョイスかも。

伊藤美誠はプレースタイルを反映して、道具もちょっと特殊。ラケットはアコースティックという名作ラケットにカーボン素材を入れて弾みを増したもの。ラバーはバックにモリストSPという表ラバーを貼っています。表ラバーというのは上の方でもちょこっと書きましたが、ボールの起動が特殊なラバー。王道ラバーと比べると「異常に直線的にボールが飛ぶ」「回転があんまりかかっていないので返しづらい」という特徴があります。

みうみまのプレースタイルをそのまんま反映している好対照な道具になっています。

実績


平野美宇…全日本優勝、世界卓球3位
伊藤美誠…全日本優勝2回(3冠)、リオ団体銅メダル

みうみま比較ということで、一緒に出た大会の実績は入れていません(2018世界卓球団体銀とか)。

実績という点では今のところ伊藤に軍配が上がります。なんといってもメダリスト。そして全日本卓球という国内最高峰の大会を、2年連続無敗の3冠(シングルス、女子ダブルス、混合ダブルス)です。

平野美宇は伊藤美誠よりも先に全日本を優勝しています。また世界卓球シングルスでは3位と、伊藤より上の実績を持っています。全体的には伊藤に先を越されている感じですが、まだ18歳。実績で比較するような年齢じゃないでしょう。

練習拠点

平野美宇…関東(東京)
伊藤美誠…関西(大阪)

みうみまの練習拠点は東西でくっきり分かれています。

平野美宇は山梨県出身で、中学1年で東京にあるJOCエリートアカデミー(エリアカ)に入校しました。張本君と同じところですね。高校2年までエリアカに在籍して、プロ転向した現在も東京を拠点に練習しています。

伊藤美誠は小学生の頃は出身地の静岡県磐田で練習し、中1で大阪の昇陽中学に進学しています。昇陽中高は卓球界でもわりと強豪校ですが、ここの卓球部で練習していたわけではなく関西卓球アカデミーというところで練習していました。関西卓球アカデミーは施設的にはこじんまりとしていますが、日本女子代表監督、日本生命監督の村上恭和さんが立ち上げたものです。

出身

平野美宇…山梨県
伊藤美誠…静岡県磐田市

平野美宇は山梨県生まれ。祖父母、両親ともに卓球選手だった典型的な卓球一家に生まれます。自宅が卓球教室を運営していたために小さい頃からそこでお母さんと一緒に練習していました。

伊藤美誠は水谷隼と同じ静岡県磐田市で育ち、幼少期の練習拠点は水谷隼のお父さんが代表の「豊田町卓球スポーツ少年団」でした。

交友関係

みうみまは芸能人やアスリート同士の交友関係も広いようです。

平野美宇…池江璃花子
伊藤美誠…本田真凜

平野美宇

競泳の池江璃花子と仲の良いことで知られています。一緒に東京オリンピックでメダルを取る夢は厳しくなりましたが、白血病を乗り越えてぜひ帰ってきて欲しい。
www.instagram.com


平野…笑。
www.youtube.com

伊藤美誠

フィギュアスケートの本田真凜と仲がいいです。本田真凜の試合会場にもよく駆けつけて、結果が悪かった時は伊藤に30分以上も慰められている様子が目撃されています。「みうみま」ならぬ「みまりん」と本人たちが名乗るほどの仲の良さ。

高校卒業した「みうみま」のさらなる飛躍を期待

幼稚園の頃にスタートした、ライバルでもあり盟友でもある「みうみま」という関係。2019年は東京オリンピック選考レースで2人もバチバチ火花を飛ばし合うことになりそうです。

東京オリンピックは20歳、次のパリも24歳。お互いに健全なライバル関係を今後も維持して、日本の卓球界を長く引っ張っていって欲しいですね!