やっぱり中国には勝てねえや…と感じる「地表最強12人」のコスプレ

なんで宇宙服?と誰もが突っ込まざるをえないこのコスプレ。中国代表の世界卓球選考会を兼ねた「地表最強12人」の登場シーンです。

宇宙服を着て、右手には卓球ラケット。

凄いぞ、シュール過ぎる。

選手もさすがに苦笑い。


ちなみにこれは2年前のポスター。女子はちょっとまあコメントに困るけど、男子はかっこいい。やっぱ馬龍、チャンジーカはかっこいいわ。

一番左端は林高遠。この時は末席にいた林高遠ですが、今や中国代表の中心的存在に。

ちなみに女子の中にTリーグ木下アビエルの袁雪嬌がいます。リュウシブンの左ですね。ちょっと今と違いすぎ!


今年のポスターはこれ。インパクトはない。2017年の方が凄い。

女子はこっち。ナチュラルカラー全開。やっぱ女子はユニフォームのほうがいいな。


日本ってあんまりこういうの無いですよね。選手揃って私服で撮影とか面白いと思うんだけどなあ。だいたいいつもジャージ。

代表クラスでやるのが無理なら、Tリーグのチームでやるとかね。
木下ならマツケン・大島・イケメン兄弟と粒揃い。

あるいは中高生は制服着てエキシビジョンマッチをプレーするとか。
女子がやっちゃうとまずいので、張本ら男子組で。
ブレザーとか学ランで卓球してたら、絶対テレビ受けするぞ。

土曜の夜なのにあんまりにも暇だったので、しょーもない記事を書いてしまいました。おしまい。

2019世界卓球のダブルスペアが発表。吉村石川の混合ペアは解消へ

2019ブタペスト大会のダブルスペアが発表されました。最大の注目だった混合ペアは、前回金メダルの吉村-石川ペアが解消という結果になりました。

混合ダブルス:
森薗政崇 伊藤美誠
張本智和 石川佳純

女子ダブルス:
伊藤美誠 早田ひな
佐藤瞳 橋本帆乃香

男子ダブルス:
張本智和 木造勇人
森薗政崇 大島祐哉

なぜ吉村石川ペアは解消されたのか

2017年の世界卓球混合ダブルスで金メダルを獲得した吉村真晴-石川佳純ペア。順当にいけば今大会も出場するはずでしたが、今年1月の全日本で早々に敗れたことから出場が危ぶまれていました。

全日本で優勝した森薗政崇 伊藤美誠のペアは確定として、もう1ペアをどうするか。卓球協会が出した答えは「張本智和 石川佳純」でした。

オリンピックを見据えたペア

ようするに東京オリンピックを見据えたペアってことですね。吉村真晴がオリンピックに出る可能性は低いので、ほぼ出場は確定といってもいい張本・石川の2人を組ませたんでしょう。ダブルスがあんまり上手くない張本に経験を積ませる目的もあるのかな。

吉村真晴にしてみれば、自分が見限られたという感じの受け止め方をしているかも。

ダブルスは右利きと左利きで組むのがセオリー

一応解説しておくと、ダブルスは同じ利き腕同士で組むことはあんまりありません。お互いのポジションが被っちゃうから、やりづらいんですね。右と左で組むと、お互いにベストポジションのままプレーできるんです。だからトップクラスではほぼ右と左で組んでます。

ダブルスが上手い同士、シングルスが強い同士で単純に組みづらいんです。左利きの選手だけ色つけてみました。見事に左右分かれていますよね。

混合ダブルス:
森薗政崇(左) 伊藤美誠
張本智和 石川佳純(左)

女子ダブルス:
伊藤美誠 早田ひな(左)
佐藤瞳 橋本帆乃香

男子ダブルス:
張本智和 木造勇人(左)
森薗政崇(左) 大島祐哉

カットマンペアは同じ利き腕でもOK

ところで「佐藤瞳 橋本帆乃香」の1ペアだけ同じ色ですが、このペアはどちらも右利きです。
なぜ右右ペアがいるのかというと、2人ともカットマンだからです。カットマン同士ならボールが返ってくるまで時間があるので、右同士でもOKなんです。というか左利きのカットマンがほとんどいない。

利き腕で東京オリンピックの代表が決まるかもしれない

左右の利き腕によって組める組めないのダブルスの組み合わせがあるということを覚えておくと、日本代表の代表選びの行方も見ていて面白くなります。東京は3人の団体戦なので、特に重要。実力はあるけれど、利き腕の関係で選ばれないということも大いにあります。

来年1月次点の世界ランク上位2人は自動で選出されますが、3人目はダブルスの相性を考えて総合的に判断されます。もし来年1月のランクがこうなっていたとしましょう。

1.張本
2.水谷(左)
3.丹羽(左)
4.大島

張本と水谷は自動的に選出されます。もう1人は丹羽なのか?いや、丹羽が選ばれない可能性は大いにある。なぜなら張本をエース起用するのでダブルスには出せない。そうすると左利きの水谷と組みやすい大島が選ばれる可能性があるんです。

女子も同様の状況が考えられます。

1.伊藤
2.石川(左)
3.早田(左)
4.平野

伊藤と石川が自動選出で、残り1人をどうするか。伊藤をエース起用するなら、石川と組みやすい右利きの平野が選ばれる可能性がある。

1.伊藤
2.石川(左)
3.平野
4.早田(左)

逆に平野が3番手、早田が4番手の時。伊藤と早田の最強ダブルスで勝負するために、平野ではなく早田を選ぶ可能性はある。…なんていう風に、どの選手が選ばれるのか利き腕で決まる気もするんですよね。

痛恨のリオ

前回リオの女子は、石川がエースで福原&伊藤の右右がダブルスペアでした。お互いバック表で相性は悪くなかったと思いますが、準決勝ドイツ戦では痛恨の敗戦。エース石川が2勝を上げるも敗退して3位決定戦に回りました。

まあリオの時はあの3人以外にありえなかったので仕方ないです。4番手は平野美宇で、これも右。誰を選んだって右右になっちゃった。男女ともに圧倒的エースが左で、選択肢に乏しかった。

残酷な選手選考になるかもしれない

次の東京ではエース起用が男女ともに右になりそうです。つまり残りの2人は絶対に左右にしたい。

世界ランクでは3番手だけど、団体メンバーから落選。そんな残酷な選手選考になる可能性があるんですよね。世界ランクで3番手に滑り込んでも、4番手と大差がなければひっくり返る…なんてことがありうる。まだ先の話ですが、揉めないようにスッキリといってほしいものです。

2019世界卓球の中国代表が発表される。馬龍が復帰!

2019年の世界卓球中国代表が発表されました。
注目の馬龍は代表復帰!


()内の数字は世界ランクです。10位以内だけ。

男子

馬龍 - 2017、2015シングルス優勝
ファンジェンドン(1)
キョシン(2)
林高遠(3)
梁靖崑

男子は馬龍の代表入りが最大のサプライズ。ヒザの故障で引退説も流れていましたが、なんとか間に合わせてきました。ただどうなんでしょうね…。去年の8月?が国際大会出場の最後。華々しい復帰とはなりそうにありません。個人戦は間違いなくこれが最後になるでしょう。来年の団体戦も出場があるかどうか微妙です。

契約選手の梁靖崑が選ばれてヤサカはニッコリしていそう。ラケットはアルネイド、ラバーはラクザXを使っている模様です。

優勝候補の筆頭はもちろんファンジェンドン。前回2017の悔しい準優勝のリベンジなるか。

女子

丁寧(1) - 2011、2015、2107シングルス優勝
劉詩雯(5)
陳夢(3)
孫穎莎
王曼昱(6)

世界ランク2位の朱雨玲が外れて劉詩雯が代表入り。
最近の劉詩雯は海外選手に取りこぼしが多かったので意外です。

絶対女王として君臨してきた丁寧ですが、今回はそこまでの存在感がありません。予選会優勝の陳夢、孫穎莎や王曼昱の若手も含めて、全体的には強いけど、絶対エースがいない、そんな印象。

1995年の天津大会で優勝した鄧亞萍から続くシングルス連覇が、いよいよ途切れる可能性も無くはない。ちなみに1995年からは金銀すらも中国が独占しています。

このメンツを見て小粒なんて口が裂けても言えませんが、それでも今の伊藤美誠なら…と期待感が高まるのも事実。まあこの手の期待をことごとく潰してくるのが、卓球王国中国なんですけど。

今年の世界卓球は2019年4月21日(日)~4月28日(日)まで、ハンガリーのブダペストで開催されます。頑張れ日本!

ヤサカの「ハイブリッドエナジー」に見るマーケティング力の無さ

卓球王国を見る度にヤサカの広告で首を傾げる単語があります。

それが「ハイブリッドエナジー型ラバー」

いまだにこれが何なのか、さっぱりわかりません。自分以上に用具オタクの人はたくさんいるでしょうが、たぶんハイブリッドエナジー型ラバーが何なのか、ちゃんと説明できる人はヤサカの中の人以外にいないんじゃないか。

そのぐらいハイブリッドエナジー型ラバーって、謎単語なんですよ。

「テンションラバー」でいいじゃん。テンションなんでしょ?なんで変な呼び方するんでしょうか。テンション以上のものではないのに、なぜテンションじゃなくてハイブリッドエナジーとか変な呼び方するんだろう。

ヤサカの謎キャッチフレーズに見る商売下手さ

バタフライが先鞭をつけた「テンションラバー」とか、かっこたるブランドを築いた「スプリングスポンジ」とか。道具マニアじゃなくても知ってる単語あるじゃないですか。ありゃバタフライの自社開発技術力、ブランド力、マーケティング力の賜物です。

でもヤサカって何か色々な名前つけるわりに、実態がさっぱりわからんのですよ。ほぼ自社開発じゃないし。

・ハイブリッドエナジー…グリップ力の高いトップシートにテンションスポンジを組み合わせたもの
・STS(Spin Tension System)…反発力を重視しながらも回転のかけ易さを併せ持つ
・JP HYBRID…天然ゴム主体で高いグリップ力とスピン性能を持つトップシートに、高いテンション効果のあるスポンジを組み合わせた新テクノロジー
・NSS…ノンスリップシート

いやいや。
わけわからないでしょ。

これがユーザーに浸透すると思ってるんでしょうか。ヤサカのラバー広告見ても、はてなマークしか浮かばんのですよ。変なカタカナ語ばっか溢れてて。

ヤサカのラバー買う人は、こういう謎カタカナ語なんて見向きもしないと思いますよ。むしろ嫌悪感を示すんじゃないか。カタカナ語はバタフライに任せとけばいいと思いますよ。

もっと堅実なアピールの方が絶対にいいです。めちゃくちゃ革新的な技術ならともかく、全然そういうわけじゃなくて他のメーカーと横並びなんですから。

ニッタクやTSPも謎カタカナ語作ったりするし、カタログではちょいちょい痛いカタカナ語をアピールしたりしてます。特にちょっと前までのTPSはヤサカに近かった。OTCとか意味不明。

でも卓球王国の見開き広告では、謎カタカナ語は抑えてたんですよね。「一般ユーザーが見てもわけわからんだろう」って判断をしたんだと思います。賢明です。

最近のニッタクのファクティブの広告とか、あれいいですよ。刺さる人にはめっちゃ刺さりますもん。ラバーに搭載されたテクノロジーなんて、ユーザーはあんまり興味ないんですよ。

ヤサカはもっと別のアピールが向いている

マークVとかライガンに代表されるような、一般卓球愛好家ドンピシャの性能&価格を持った商品力をアピールするとか、他メーカーより良心的な値付けをアピールするとか。絶対にそっち路線の方が支持されますって。ライガンとか最高じゃないですか、あれで3700円って。マジで最高ですよ。いちいちハイブリッドエナジー型ラバーなんて謎単語、いらんですよ。そんなカタカナなくても、ライガンの商品力は十分アピールできるはず。

初心者〜初級者は性能が高すぎるラバーではなく、ライガンを使うことで地に足のついた技術が身につくとか。安いから3ヶ月スパンでどんどん新しいラバーに買い換えられて練習がはかどるとか。そういう方向で広告はアピールした方がいいですよ。「ハイブリッドエナジー型ラバー!」とか「日本とドイツ技術の融合!」とか、誰も食いつかないですよ。

カタログや王国の広告を見ていても、ヤサカだけ国内大手4社(バタフライ、ニッタク、ヴィクタス/TSP、ヤサカ)の中でマーケティング力が劣ってる気がします。ヤサカさん、もっと違う路線で自社をアピールしましょう。

「テナジー09c」をボルが使っているのが観測される。粘着テナジー?

最初にまとめ:
・テナジー09cをボルが使っていた
・09は05と25の中間性能
・「c」は粘着ラバーの可能性あり

まさかの粘着テナジーの登場でしょうか。
「テナジー09c」という一般発売されていないラバーを、バタフライの契約選手ティモ・ボルがドイツ選手権で使用しているが観測されました。しかしよく見つけるよなあ。

テナジー09は05と25の中間性能

テナジー09自体が存在していませんが、05と25の中間的な性能として開発されていたようです。

回転性能が高くテナジーで、もっとも人気の05。
前陣向けで、全く人気がない(笑)25。

この中間性能がテナジー09だと、卓球王国のバタフライ記事広告?に以前書かれていました。フロントライナーとかいうシリーズ記事ですね。


cは粘着?

cがなぜ粘着のことを指しているのか、ちょっと自分にはわかりませんでした。Chinese rubber=粘着ラバーってこと?

スピンアートとは何が違う?

バタフライにはスプリングスポンジを使った粘着ラバー「スピンアート」があります。福原愛ちゃんがフォアに使っていたことで有名ですね。期待のスーパー小学生、松島輝空もフォアに貼っています(バックはディグニクス05)。

スピンアートは「粘着テナジー」と言われることもありますが、あくまでテナジーと一緒なのはスポンジだけ。シートは別物でした。個人的にシートがテナジーに比べるとだいぶ弱い気がします。定価も6000円と、実質定価9000円以上するテナジーよりもだいぶ下の扱いです。

もしテナジー09cが発売されて、本当に粘着ならスピンアート使用選手はまっさきに試すでしょうね。松島輝空くんにもぴったりじゃないか。

一般発売はされるのか?

ところで一般発売はされるんでしょうか。ただのテナジー09ならともかく、粘着性のテナジー09cとなれば、世の粘着テンション使いはざわつくでしょう。翔龍・輝龍とか

テナジー09cはすでにITTFに公認されているラバー

テナジー09cは数年前にすでにITTFによって公認されています。なのでいつでも大会で使用できる条件は整っていたわけです。バタフライは契約選手向けに、一般発売前でも開発中のラバーを使わせますからね。ディグニクス80も発売前(というか発売される予定がない)に水谷が全日本で使っていました。

「すでに公認されている=いつか発売される」というわけではない

注意が必要なのは、公認されたラバーだからといって、一般発売されるとは限らないという点です。大量のラバーは発売されずに消えていきます。だからテナジー09cも一般発売されずに消える可能性は全然あります。

個人的には「なさそう」と感じる

ディグニクスという新しいブランドをこれから展開していくバタフライ。テナジーのラインナップを拡大するとはちょっと考えにくい気もする…。でも出たら絶対売れる。継続して売れるかどうかはともかく、絶対1回は試してみたい。

テナジー09c、はたして一般発売されるんでしょうか。

大人の卓球初心者向けおすすめラバー&年代別のラバー構成

卓球初心者向けラバーは何を選んだらいいのでしょうか?
今回は「大人の」卓球初心者向けにラバーを紹介します。

ちょっと長い前置き

なんで「大人の」を強調しているかというと、一般的に卓球初心者って中学1年生を指すんですよ。だから卓球雑誌とかブログの初心者向けの道具ってたいていの場合は中学1年生向けのものが並んでます。

一方で大人の卓球初心者って、色んな年代がいますよね。20代でバリバリ身体が動く人もいれば、60代になって始める人もいる。

卓球をやる環境だって人によって異なります。中学生の部活と違って、みんながみんな大会に出るわけじゃないです。大人の場合はただ楽しく打てればいいって人が大半で、試合に出るような人は10%ぐらいに限られるでしょう。

つまり大人と中1を一緒くたにして「初心者」ってのは無理があるんです。

前置きが長くなりましたが、大人の初心者向けにラバーを紹介していきましょう。

ラバー名 30代以上の女性 20代の男性 30代〜40代の男性 50代以上の男性
マークV
ヴェガイントロ
GTT45

マークV:迷ったらこれ!初心者御用達ラバー

ラバー名:マークV
メーカー名:ヤサカ
価格:3200円(税抜き)

ちなみに読み方は「まーく ふぁいぶ」です。「まーく ぶい」じゃないですよ。

マークVは1969年に発売された由緒正しき古いラバーで、世界でもっとも総販売数が多いラバーでもあります。
20年ぐらい前までは世界チャンピオンクラスでも使っていました。
今は中1が選ぶ初心者向けNo.1ラバーになっています。

性能の低さがいい

「飛ばなさすぎる」「性能が低すぎる」という評価もあり、初心者でもさらに高性能なラバーにすべきという声も根強いです。それを踏まえたうえで、あえて大人初心者にはマークVを薦めたい。

確かに飛びません。飛ばないからこそ、それなりに腕を振れるようになります。

大人初心者って、ラケットの面を上に向けて持ち上げるように打つ人が多いんですよね。それじゃいつまでも温泉卓球にしかならないんですが、かといってラケットの面を伏せて打つと、ぽとっと落とす。ちゃんと打ってないからです。おそるおそる打ってるから、下に落ちる。下に落ちるのが怖いからラケットの面を上に向けて温泉卓球路線を突き進む。

これじゃいつまでもスポーツにならないんですよ。40代以上の女の人は、たいていこのジレンマにはまってしまいます。

マークVの控えめな弾みであれば、それなりに腕を振ってもそれなりにしか飛ばず、台に収まりやすくなります。だからマークVをおすすめしたい。中1であれば弾みや回転が不足しても、大人の初心者なら大丈夫。断言します。

特に30代以上のママさんにはベストマッチ。50代以上のお父さんにもベスト。
20代〜40代のまだまだ身体が動く男性でも○。

どんな人にでも、1枚目のラバーとしておすすめしやすいです。
売れ筋ラバーなので、どこの卓球ショップにでも置いてありますし、実売価格が2500円ぐらいと安いのも嬉しいところ。

ヴェガイントロ:新し目の初心者向けラバー

ラバー名:ヴェガイントロ
メーカー名:XIOM
価格:3200円(税抜き)

ヴェガイントロは2017年に発売された、新し目の初心者向けラバーです。

性能的には、マークVよりも弾み&回転が強くなり、ちょっと打つのが難しくなるかもしれません。ちょい硬いんですよね。

とはいえあくまで初心者向けのラバーなので、20代の男性にはベストかなと。女性や年配の男性はでもいけると思いますが、不安はある。マークVの方が無難かなという気がする。

ヴェガイントロは「スポーツとしてしっかり卓球をやっていきたい」と思う意識の高い大人初心者であれば、全員に勧められます。

価格はマークVと同じです。実はヴェガイントロは、初心者向けラバーNo.1のマークVをライバル視して発売されたラバーです。なので値段も全く同じにして、性能を現代卓球に合わせて上げてきた感じなんですね。

GTT45:ヴェガイントロを少し使いやすくしたラバー

ラバー名:GTT45
メーカー名:andro
価格:3200円(税抜き)

こちらも3200円の入門向けラバーです。ヴェガイントロよりも少し柔らかいので使いやすく感じるでしょう。ヴェガイントロよりも万人に勧めやすいです。

ただ問題が1つあって、ラバーの厚みが1種類しかないんですよね。1.6mmという厚みしかないので、上達とともに厚みを上げていくということができない。最初は1.6mmでもいいんですが、2枚目のフォア面ラバーは1.8mmにしたいところ。そこがネックで大々的には勧めづらいです。

また取り扱っていない実店舗も多そう。買いに行ったけど無いんじゃ、話になりませんからね。

逆に初心者が1枚目に選ばないほうがいいラバー

・責任感がない
・想像力がない(大人と子供の初心者の環境の違いがわからない)
・卓球道具マニア

この3つの条件を満たした厄介な人が、初心者に勧めがちなのが以下のようなラバーです。

・ヴェガヨーロッパ(通称ヴェガヨーロ)
・ファクティブ

特に一番上のヴェガヨーロッパを勧めてくる人がよくいますが、やめた方がいいです。しっかりとした指導者がついた子供ならともかく、大人の初心者はまず使いこなせません。回転をかけてボールを入れるという感覚が0の大人初心者が使うと、ボールが台に収まらず、上達の妨げになるし楽しくないです。

これらのラバーはいわゆる「スピン系テンションラバー」と呼ばれるもので、卓球のレベル的には初級者〜中級者が使うものです。ヴェガヨーロッパは、ちょっと前まで国内トップ層でも使っている人がいたぐらいです(カットマンという特殊な選手ですが)。

20代男性なら週2練習で1年〜1年半ぐらいしたらヴェガヨーロッパでも…いやまだ早いかな。そういうラバーです。
でも大人初心者の1枚目としては、絶対にNG。
大人初心者を育てた経験がない、卓球用具マニアさんの言うことはあまり真に受けないほうがいいです。

大人初心者のケース別のおすすめラバー構成

最後にケース別にどのラバーを選べばいいのか、構成案を紹介します。

卓球ラバーの難しところは、同じラバーでも「厚み」が違うと特徴が変わるってところなんですよね。
またフォア面とバック面の2つ張らないといけない。
ここが難しい。

ラバーの厚みが変わると何が違うのかを説明すると長くなりますし、多分理解できないと思いますので、それは別の記事でまた書こうと思います。

30代以上のママさん、50代以上の男性

フォア面:マークV 厚み「中」
バック面:マークV 厚み「中」

両面に「マークV」の厚みは「中」を張ってください。最初の1枚目はこれが無難です。基礎打ちが楽に数十回続くようになれば、2枚目以降はフォアの厚みを「中厚」にするといいでしょう。

20代の男性

フォア面:
ヴェガイントロ 厚み「1.8mm」

バック面:
マークV 厚み「中」
あるいはGTT45 厚み「1.6mm」

フォア面はヴェガイントロの1.8mmで、現代卓球の王道ドライブマンの下地を作ります。

バックの方は弾まず、少しやわらかいラバーを張って欲しいですね。
マークVが無難です。ツッツキという初心者の難関技術はこれがやりやすい。打っていくならGTT45でもいいんですが、いつか試合をしたい!スポーツとして卓球をやりたい!というなら、マークVの中でしっかりツッツキやブロックの感覚をマスターした方がいいと思います。

30代〜40代の男性

フォア面:
マークV 厚み「中厚」あるいは「中」

バック面:
マークV 厚み「中」

フォア面のラバーの厚みを「中厚」にするか「中」にするか迷うところ。レクリエーションとしてなら「中」でいいです。スポーツとしてやりたいなら「中厚」の方が伸びしろは良くなるかもしれません。

まとめ

以上、大人初心者向けのラバーを紹介しました。

大人初心者ってスポーツ志向の人もいれば、体育館で人と交流するのが目的の人もいる。色んな人がいるんです。部活と違って、多様性がありまくる。

だから一概に「初心者」という括りでラバーを勧めづらいんですよね。20代で始める男性は、わりとしっかり技術を習得して大会に出るようになるので、新し目の初心者ラバーで練習した方がいいと思いますし、逆に高齢者のおばあちゃんは弾まないラバーでラリーを続けて楽しくやった方がいいです。

最適のラバーを見つけて、卓球を楽しんでください!

ちなみに初心者のラケットについては以下の記事をどうぞ。中1向けに書いた記事ですが、大人でもほぼ同じ。おすすめはオールラウンドエボリューションとスワットですね。

pingpong.hatenadiary.jp

みうみまの性格やプレースタイルを比較(平野美宇&伊藤美誠)

昨日のトップ12で久々に実現したみうみま対決。2018年の全日本卓球以来でしょうか。


やっぱりこの2人の対戦は面白いですね。ストレートであっさり伊藤美誠が勝つかと思われましたが、そこからのフルゲーム。最近ちょっと調子が悪い平野美宇ですが、これをきっかけにまた盛り返して欲しいところ。

日本卓球史上最高のライバル関係であろう「みうみま」について、ちょっとまとめてみました。この2人結構正反対なところがあるんですよね。

性格

平野美宇…不思議系、天真爛漫、ぽわーん
伊藤美誠…きびきび型、よくしゃべる、ベテランっぽい

試合中、プライベート、マスコミ対応とそれぞれの場面で微妙に性格が異なるので比較が難しいですね。仲がいいみうみまですが、性格は対照的です。

伊藤美誠

世界を代表する卓球選手とはいえ、みうみまはどちらも10代の女の子。自分から見ればどちらも「よくしゃべるなあ」ってイメージなんですが、どちらかといえば伊藤美誠の方がしゃべりは得意です。理路整然とメディア対応しているイメージですね。頭の回転が早い。質問に的確に答えてくれて、取材記者からの評判は高いそうです。

年上の福原愛や石川佳純からも、全然子供扱いされないタイプ。15歳で迎えた世界卓球・リオオリンピックは愛ちゃんらと対等な立場で臨んだ感じがあります。大人。

試合中は「ふてぶてしさ」すら感じる表情を見せてくれます。ほんとに中高生か?中身30歳のベテランなんじゃないか?と思っちゃうぐらい。確か愛ちゃんも似たようなこと言ってました。目つきがね、子供っぽくないんですよ。子供特有のオドオドした目つきや、あるいは逆にただ無駄に鋭いだけの目つきじゃない。色々と達観したベテランの目つきなんですよ。怖い。

12歳ごろの大会の映像を見てると思うのが、子供なのに大人に対して物怖じしてない。卓球やってる女子って、試合中でも周りに過剰にペコペコする風潮があるじゃないですか。観客席、コーチ、主審、副審、対戦相手に対してそれぞれ角度を代えてお辞儀する、アレです。伊藤はああいうのに全然興味がない。12歳なのに負けたら不機嫌そうに「うぃーっす」って感じで20代の選手と握手してて凄い。性格が太い。おじさんっぽい。

あと、試合中に悪く言うとムラがある。試合中に集中力がなくなる時がある。見ててあからさまにわかる。その反面、集中してる時は中国トップ3がタジタジになるほど、ボールが入る入る。No.1丁寧が「なんやこの子供…」みたな目で伊藤をなかば呆れ気味に半笑いで眺めちゃってる時あります。自分は「美誠ゾーン」と呼んでますが、ハマった時の集中力は本当に凄いです。

なんか一部では「伊藤美誠の性格は悪い」とか言われてるらしいですが、馬鹿馬鹿しいですね。試合中のふてぶてしさは、アスリートとしてはむしろ素質でしょう。相手に失礼なことをしたり、挑発したりするのはいけませんし、伊藤は絶対そういうことはやりません。むしろ周囲への気遣い力では、地頭の良さもあってピカイチじゃないですか。

平野美宇

平野美宇は年齢通りだなという感じ。不思議なコメントをよく発して、メディア記者が首を傾げたり和やかなムードになったりと、ほんわか天真爛漫系なイメージです。

もちろん世界トップクラスのアスリートですから、そのへんの10代の子なんて比べものにならないぐらいしっかりしてるんでしょうが、あくまで伊藤美誠と比較したらということですね。っていうか伊藤美誠がおかしいんですよ。ほんと中身は30歳なんじゃないか。

平野美宇の性格はお母さんの影響が大きいのかな?太陽のような包容力のある感じがするお母さんから育てられたので、今の天真爛漫な感じになった気がします。

幼少期の練習の仕方

平野美宇…非スパルタ
伊藤美誠…スパルタ

みうみまでわりと対照的です。

伊藤美誠のスパルタっぷりは有名です。自宅リビングの卓球台でお母さんと深夜2時まで練習していたのは語りぐさでしょう。愛ちゃんなどと同じ系譜ですかね。

平野美宇も小さい頃から練習はしていましたが、スパルタとは無縁。練習したかったらやりなさいという自主性に任せた感じです。卓球だけじゃなくて勉強など他のこともしっかりやりなさいね、という張本くん系の育てられ方です。まあ張本と違って平野美宇は勉強ができそうな感じは全くしませんが…。


プレースタイル

平野美宇…イケイケドンドン、前陣ドライブ型
伊藤美誠…多彩なテクニック、頭を使う、前陣異質型

みうみまで対照的なプレースタイル。卓球やったことない人はあんまり区別がつかないかもしれないけど、結構違います。

伊藤美誠

伊藤美誠は現代卓球においては、主流からちょっと外れた独特のスタイルです。ラケットに表ラバーというものを貼っていて、これは相手からすると「やりづらい」「返しづらい」というもの。そのぶん扱いが難しいので自分もミスしやすくなる諸刃の剣といった感じの道具です。

難しい道具を完璧に使いこなすだけでなく、発想力が豊かなのでトリッキーなプレーや驚くようなプレーをよく見せます。美誠パンチはその代表例。どう考えてもそこはドライブだろうというところで、ミートという打ち方をするので相手も「え?」という感じで対応できない。

伊藤本人の地頭の良さに、戦術を重視するコーチの影響もあり、戦術理解度も10代レベルでは世界ダントツトップじゃないでしょうか。卓球って考えないと、長い目で見た時に成績は安定しないんですよね。石川佳純や伊藤美誠が常に上位に安定してるのは、しっかり考えているからでしょう。

平野美宇

平野美宇は一言でいえば「イケイケドンドン」。とにかくボールを前の方でガンガン打っていくタイプで、悪く言うとあんまり深く考えていない。中学生の頃は安定志向タイプで、どんなボールもしっかり台に入れていく感じだったんですが、高1の時にスタイルチェンジして今のイケイケドンドン型に。丁寧ら中国3人をたてつづけに破った衝撃で、世界がさらに超高速卓球になるきっかけを作ったとも言われています。

平野美宇の今の課題は、もうちょい考えるということ。日本女子の馬場監督も「ただ来たボールを早く打ち返すだけではもう勝てない」と言っていました。それをベースにしながら、もっと戦術理解度を高めてプラスαをするのが今後の課題でしょうか。ただあんまり頭を使う人ではないので、しばらくは苦戦するかもしれません。

ラケット・ラバー(道具)

平野美宇…ラケット:ビスカリア ラバー:テナジー系
伊藤美誠…ラケット:アコースティックインナーカーボン ラバー:フォアはファスタークG-1、バックはモリストSP(表)

ここは卓球用具マニアじゃないとよくわからないかも。

平野美宇の道具は現代卓球王道中の王道です。ボールの素材が変化して以前より弾まなくなったので、最近になってラケットにカーボンという素材を入れてより弾みを求めました。ラバーはテナジーという日本が世界に誇る革新的なラバー。国内ドライブ型選手の大半がチョイスする道具です。まあとにかく王道中の王道で、女子といより男子っぽいチョイスかも。

伊藤美誠はプレースタイルを反映して、道具もちょっと特殊。ラケットはアコースティックという名作ラケットにカーボン素材を入れて弾みを増したもの。ラバーはバックにモリストSPという表ラバーを貼っています。表ラバーというのは上の方でもちょこっと書きましたが、ボールの起動が特殊なラバー。王道ラバーと比べると「異常に直線的にボールが飛ぶ」「回転があんまりかかっていないので返しづらい」という特徴があります。

みうみまのプレースタイルをそのまんま反映している好対照な道具になっています。

実績


平野美宇…全日本優勝、世界卓球3位
伊藤美誠…全日本優勝2回(3冠)、リオ団体銅メダル

みうみま比較ということで、一緒に出た大会の実績は入れていません(2018世界卓球団体銀とか)。

実績という点では今のところ伊藤に軍配が上がります。なんといってもメダリスト。そして全日本卓球という国内最高峰の大会を、2年連続無敗の3冠(シングルス、女子ダブルス、混合ダブルス)です。

平野美宇は伊藤美誠よりも先に全日本を優勝しています。また世界卓球シングルスでは3位と、伊藤より上の実績を持っています。全体的には伊藤に先を越されている感じですが、まだ18歳。実績で比較するような年齢じゃないでしょう。

練習拠点

平野美宇…関東(東京)
伊藤美誠…関西(大阪)

みうみまの練習拠点は東西でくっきり分かれています。

平野美宇は山梨県出身で、中学1年で東京にあるJOCエリートアカデミー(エリアカ)に入校しました。張本君と同じところですね。高校2年までエリアカに在籍して、プロ転向した現在も東京を拠点に練習しています。

伊藤美誠は小学生の頃は出身地の静岡県磐田で練習し、中1で大阪の昇陽中学に進学しています。昇陽中高は卓球界でもわりと強豪校ですが、ここの卓球部で練習していたわけではなく関西卓球アカデミーというところで練習していました。関西卓球アカデミーは施設的にはこじんまりとしていますが、日本女子代表監督、日本生命監督の村上恭和さんが立ち上げたものです。

出身

平野美宇…山梨県
伊藤美誠…静岡県磐田市

平野美宇は山梨県生まれ。祖父母、両親ともに卓球選手だった典型的な卓球一家に生まれます。自宅が卓球教室を運営していたために小さい頃からそこでお母さんと一緒に練習していました。

伊藤美誠は水谷隼と同じ静岡県磐田市で育ち、幼少期の練習拠点は水谷隼のお父さんが代表の「豊田町卓球スポーツ少年団」でした。

交友関係

みうみまは芸能人やアスリート同士の交友関係も広いようです。

平野美宇…池江璃花子
伊藤美誠…本田真凜

平野美宇

競泳の池江璃花子と仲の良いことで知られています。一緒に東京オリンピックでメダルを取る夢は厳しくなりましたが、白血病を乗り越えてぜひ帰ってきて欲しい。
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平野…笑。
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伊藤美誠

フィギュアスケートの本田真凜と仲がいいです。本田真凜の試合会場にもよく駆けつけて、結果が悪かった時は伊藤に30分以上も慰められている様子が目撃されています。「みうみま」ならぬ「みまりん」と本人たちが名乗るほどの仲の良さ。

高校卒業した「みうみま」のさらなる飛躍を期待

幼稚園の頃にスタートした、ライバルでもあり盟友でもある「みうみま」という関係。2019年は東京オリンピック選考レースで2人もバチバチ火花を飛ばし合うことになりそうです。

東京オリンピックは20歳、次のパリも24歳。お互いに健全なライバル関係を今後も維持して、日本の卓球界を長く引っ張っていって欲しいですね!